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平成19年第 7回定例会(第2日12月 5日)

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  1. 大田市議会 2007-12-05
    平成19年第 7回定例会(第2日12月 5日)


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    平成19年第 7回定例会(第2日12月 5日)   平成19年12月定例会             大田市議会会議録              平成19年12月5日(水曜日)           ――――――――――――――――――――                 議事日程(第2号) 平成19年12月5日(水)午前9時開議  第1 一般質問             〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜                 会議に付した事件  日程第1             〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜             出  席  議  員  (23名)     1番  石 橋 秀 利       2番  三 浦   靖     3番  石 田 洋 治       4番  松 村 信 之     5番  小 林   太       6番  松 葉 昌 修     7番  河 村 賢 治       8番  林   茂 樹     9番  中 西 義 昭      10番  内 藤 芳 秀
       11番  大 西   修      13番  月 森 和 弘    14番  木 村 幸 司      15番  塩 谷 裕 志    16番  熊 谷 直 道      17番  吉 原 幸 則    18番  福 田 佳代子      19番  福 田   実    20番  石 原 安 明      21番  林     仁    22番  松 井 東司彦      23番  清 水   勝    24番  有 光 孝 次             〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜             欠  席  議  員  (なし)             〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜             地方自治法第121条による出席者 市長        竹 腰 創 一     副市長      蓮 花 正 晴 会計管理者     畑     誠     総務部長     知野見 清 二 市民生活部長    富 田 正 治     産業振興部長   和 田 和 夫 建設部長      渡 邊   誠     上下水道部長   岩 谷 正 行 消防部長      松 井   功     市立病院事務部長 川 上 佳 也 総務部次長     松 村   浩     市民生活部次長  上 野 明 義 産業振興部次長   嘉 田 志 信     秘書広報課長   海 塚 祥 二 財政課長      船 木 三紀夫     地域政策課長   森 山 祐 二 上下水道部管理課長 岡 田   稔     教育長      小 川 和 邦 教育委員長     岩 根 是 重     教育部長     大 國 晴 雄 温泉津支所長    森 脇 公二郎     仁摩支所長    弓 場 広 明 監査委員      丸 山 浩 二             〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜              事 務 局 職 員 出 席 者 事務局長      大 野 繁 樹     事務局次長    森 山 達 雄 事務局次長補佐   和 田 政 人     庶務係長     小 谷 直 美                午前9時00分 開議 ○議長(有光孝次) おはようございます。  これより本日の会議を開きます。  ただいまのご出席は全員でありますので、議会は成立しております。  本日の議事日程はお手元に配布のとおりといたします。 ◎日程第1 一般質問 ○議長(有光孝次) これより一般質問を行います。  順序に従い発言を許します。  最初に、23番、清水 勝議員。               [23番 清水 勝 登壇] ○23番(清水 勝) おはようございます。  私は通告をいたしております教育行政について、登壇しての質問をさせていただきます。関係する執行部の皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。  教育行政についてであります。戦後レジームからの脱却を掲げました安倍首相は、1年前に教育の憲法と言われておりました教育基本法を強行に改編し、ただいま開催されております臨時国会の冒頭に所信表明をいたしまして、突如辞任をなされました。  戦後の62年前、民主教育の理念を形成いたしました教育基本法は、お国のためと戦争を支えた教育の反省に立って、人間の育成を教育の目的に掲げ、教育は国民に直接責任を負うこと、政府は教育の中身に介入しないこと、教育行政の仕事は教育条件整備をしっかりやること、教員は国民全体に責任を持って教育に携わることを大原則にしてきました。  しかし、昨年改編されました教育基本法は、教育の政治的不介入から政府が改めた法律によって、教育行政や教育振興基本計画等が定められました。  教育の目標では、我が国と郷土を愛するとか、態度を養うと、愛国心的な徳目も列記し、憲法が保障しております子どもたちの内心の自由が侵されるようなことや政府、文部科学省が策定いたします計画には、全国一斉学力テストを義務づけ、国際的な学力アップのため、能力別に分けた授業を行う競争教育に追い立て、小中学校から勝ち組、負け組を作り出す教育に道を開くなど、教育の危機と一面では感じております。  市場競争原理を公教育にまで導入し、できる子や経済的に恵まれた子どもを選別、優先して育成することは許されないと思います。  一人ひとりの子どもの可能性、個性を大事にした教育を目指し、平和の社会の担い手を育て、子どもたちが生き生きと健やかに、そして、個性豊かに学び、遊び、生活できる条件を教育の方針とするべきであり、すべての子どもが性別や家庭状況にとらわれず、どこでも等しく教育が受けられるように教育の機会を公正に保障するべきだと存じます。  そこで、通告いたしております教育行政についてであります。  国は、教育水準の維持、向上を図るために、教育に関する施策を総合的に策定し、実施するとしており、市町村ではその地域における教育の振興を図るため、その実情に応じた教育に関する施策を定め、実施しなければならないとなっているようでありますが、私が前段に述べました諸点も含めまして、まず、ご所感等をお聞かせをいただきたいと思います。  次に、学校再編計画であります。  当市においても、過疎少子化が進行し、児童生徒数が減少しており、市街地に集中化傾向が生じ、中山間地での減少が著しく地域差が増嵩してきている状況等にあります。  昨年度、平成18年度、学校再編基本計画が示され、計画の策定に向け、検討委員会での5点の検討事項、学校規模の適正化方針、小中高別の児童生徒数と学級数の推移等が審議の末、学校再編計画は策定され、本年度、19年度に入りまして、実施計画の策定に向けて、適正配置計画の検討、学校再編の基本的な考え方、全市的視野に立った検討、まちづくり7ブロックを基軸といたしました学校再編案、学校再編の方向性、統合の枠組み案等であります。  あるいは、保護者地域説明会の開催と意見集約等が取り組まれて、実施計画の策定を目指しておられます。  しかしながら、若者定住促進策、あるいは子どもを健やかに生み育てることができる環境づくりの推進方等の整合性を備えた検討、再編による教育環境の整備と、安全安心な学校づくりの具体案も示して検討する必要性を感じておるところでもございます。いかがでありましょうか。  次に、通告いたしております5点について尋ねます。  1点目は、再編計画の方向性、枠組み案の変更と複数案や7ブロック体制を重視しておられはしないかということです。  川合、久屋、三瓶周辺、海岸西部校での枠組み案が一転二転したり、多くの複数案が示してあります。このことは、逆に関係地域住民に混乱を来たしていないのか。また、教育行政は政治的に独自性を求められており、市長部局のまちづくりブロック体制を重視していないか、教育委員会の独自性を持った子どもたちの教育面を一層重視した施策が求められているのではないでしょうか。お伺いをいたします。  2点目であります。  説明会のあり方と集約意見の実施計画への反映方です。  10月15日から11月22日の間に、保護者地域説明会を31会場、延べ613名の参加者を得て開かれたことにつきましては、大いに敬意を表するところでありますが、参加者数が最少3名、少ないところで3名、最高で51名と、あまりにも差異が大きゅうございます。  また、薄暗い体育館を会場にしたり、関心を抱く案内方にも問題があったのではないでしょうか。  また、保護者説明会に保護者以外の発言制限、発言封じをされたが、案内状の発送方にも異議を感じております。いかがでございましょうか。  また、少子化に伴い、22年間に小中学生が半減し、約3,000人となっている現況は受け止められたようでございますけれども、教育環境と地域性の変化とさまざまな心配、不安意見が多数のようでありました。今後の検討委員会を始め、諸会議への反映方と引き続いての住民説明会が求められておると感じておりますが、どのようなお考えかお聞かせをいただきたいと思います。  3点目であります。  学校再編に伴います財政の見通しであります。全市的視野に立った検討からも、財政計画も明らかに示すべきではないでしょうか。また、小中29校中の多くで改築整備等が行われ、補助金と市債に依存してきていますが、統廃合の場合、補助金の返還や交付税の減額等が懸念されるところでありますが、数値等を含めました影響をお伺いをいたします。  4点目であります。  公民館、学校の再編と中山間地のまちづくり対策であります。  合併によりまして、市域が436平方キロメートルと広大した一方で、中山間地域では集落機能が低下し、限界集落も集中増加しております。  ふるさとを愛し、地域の特性や実情に即した特色ある中山間での学校も欠かすことはできません。学校や公民館は中山間地域のよりどころの核施設でもあり、存在感があり、まちづくりの視点からも学校、公民館がともになくなる再編には、篤と熟慮されることも重く感じますが、どのようでございましょうか。  5点目でございます。  本年度中に学校再編実施計画、統合計画の策定を目指され、平成20年度以降、関係する住民の合意のできた対象校から統合推進委員会を設置し、諸課題を協議すると示されておりますが、すべての子どもたちがいつでもどこでも、能力に応じて等しく学べることができる大田市学校再編を求めて、ご所感をお伺いいたします。  次に、大きな2点目の学校等でのいじめ問題をお尋ねいたします。  文部科学省が先般発表いたしました平成18年度に全国の国公私立小中高校が認知したいじめ件数が約12万5,000件と前年度の6倍に増大をいたしております。  昨今、いじめによります自殺が増えた点から、いじめの定義を被害者の気持ちを重視する方に拡大し、国立、私立校も対象にした結果のようでもありますが、島根県内の暴力行為、350件中、小学校では64件増の105件、中学校で155件、形態別では、生徒間暴力、器物破損、対教師暴力の順で増加のようであります。  他方、県下のいじめの認知件数は、国公私立の小中高校で544件、うち、公立学校で514件と公表されております。  形態別としては、冷やかしやからかい、悪口やおどし、仲間割れ、集団による無視、軽く叩かれたり、けられた。パソコンや携帯電話のメール等による誹謗中傷のネットいじめなどであります。また、このような行為に対する出席停止措置もあったようでもあります。  本市の形態ごとを含めました実態と数値、また、子どもたち幸せ健全育成を真剣に考えた善後諸策等をお聞かせをいただきたいと思います。  以上が登壇しての質問であります。 ○議長(有光孝次) 小川教育長。               [教育長 小川和邦 登壇] ○教育長(小川和邦) 23番議員の質問にお答えいたします。  教育行政についての大きな1番目、学校再編計画についてでございます。  まず、学校再編計画の方向性の変更やブロック制を重視し過ぎていないかとのご質問についてお答えいたします。  今回の学校再編計画づくりに当たりましては、幾つかの再編パターンの中から児童生徒にとって、最も望ましい学校配置、保護者、地域にとって、より負担の少ない統合案というものを検討してまいりました。  このため、検討委員会から中間枠組み案が出された際には、二案併記の統合案が示された学校もございますが、これも幾つかの難しい課題のある中で、最善の選択に努力している状況をご理解いただきたいと思います。  また、ブロック制についてのご意見をいただいておりますが、具体的に何らかの形で統合案を提案するに当たって、現在、市の施策として7つのブロックでまちづくりが検討されておりますので、このような形で整備し、提案しているものですが、あくまでも、子どもたちの教育環境にとって、どのような枠組みが最善であるかによって判断するものでございます。  次に、説明会のあり方と意見集約の今後への反映方についてでございます。  初めに、お断り申し上げておきますが、議員の皆さん方への保護者説明会のご案内の際、趣旨等の説明不足であったことにつきましては、改めてお詫び申し上げるところでございます。  参加者の少ない会場もございますが、この点につきましては、市民への情報提供、周知方法等についての課題として受け止めております。  また、今回の説明会を通じまして、いただいたご意見から幾つかの課題が出されており、その内容については現在整理しているところですが、大まかに検討委員会で引き続き、検討を要する事項、主に教育行政として検討を進める事項、市行政全体として取り組む課題に分け、それぞれの立場で引き続き、検討や作業を行ってまいりたいと考えております。  学校再編に伴う財政見通しにつきましては、結果として財政負担の軽くなる学校管理費維持補修費等の部分と、負担の増えるスクールバス運行経費等の部分があろうかと思います。  しかし、今回の学校再編はあくまでも小規模化に伴う児童生徒の教育環境の問題としてとらえておりまして、今時点では財政見通しは持ち合わせておりません。  枠組みができましたところで、財政見通しにつきましても、その作業に着手してまいりたいと考えております。  公民館、学校の再編と中山間地のまちづくり策についてでございます。  現在、地域サポート体制の充実を図る施設として、コミュニティサポートセンター及びまちづくりセンターの整備を計画しているところでありますが、公民館、学校におきましては、これらの施設を利用することで、ふるさと教育を始めとした学校、家庭、地域、いわゆる学社連携による地域まちづくりを進めているところでございます。  このまちづくりは、人づくりから始まると考えております。このような考え方から研修会や講演会を通じた人材育成を視点とした諸活動の実践により、地域の個性や特性を生かしたまちづくりができるものであり、生涯学習を担う公民館はまちづくりに欠かせない施設であると考えております。  今後、公民館をブロックごとに再編し、学習機会の提供や企画による人材育成に特化することで、生涯学習の拠点としての機能をより高めていくこととしております。  また、今後、協働によるまちづくりの必要性がより一層高まるものと考えておりまして、地域のまちづくりの拠点として、現在の公民館を衣替えし、整備するまちづくりセンターと連携を図りながら、中山間地域を始め、各地域で個性や特性を生かしたまちづくりを推進してまいりたいと考えておるところでございます。  教育機会の均等などを遵守されたいとのご意見でございますが、今回、実施した説明会を通じまして、保護者及び地域の皆様方からさまざまな課題をいただいております。この課題に対し、一つ一つ検討し、作業を進める中で、質の高い均一でのサービスが提供できるように取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。
     次に、大きな2番目のいじめ問題についてであります。  議員ご指摘のとおり、文部科学省において、いじめの定義が変更され、これまでは1つ、自分より弱い者に対して一方的に、2つ、身体的、心理的な攻撃を継続的に加え、3つ、相手が深刻な苦痛を感じているものとされておりました。  これが当該児童、生徒が一定の人間関係のある者から心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているものと変更されております。  当市の状況でございますが、いじめとして学校から報告された件数につきましては、この5年間の推移を申し上げますと、平成14年度13件、平成15年度8件、平成16年度5件、平成17年度7件、平成18年度15件となっております。  なお、14年度から16年度までは、旧大田市の件数でございます。  いじめの内容につきましては、言葉によるもの、仲間外し、落書き等が報告されております。  対応といたしましては、やはりいじめ行為を許さないという強い姿勢の中で、担任だけでなく、学校全体でチームとしての対応を取るとともに、いじめを起こしにくい人間関係づくり等を進めるなど、予防的な取り組みを行うことが大切ではないかと考えているところでございます。  また、今年度より県の教育事務所生徒指導主事が大田市を含め、県内の市を中心に駐在配置とされております。この生徒指導主事による指導助言等を受けながら、いじめ、不登校及び問題行動等に関する学校指導体制づくりを推進してまいっているところであり、今後、より一層、学校の指導体制の充実を図ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 23番、清水 勝議員。 ○23番(清水 勝) ご答弁をいただいたところでございますけれども、私は登壇して申し上げましたように、教育行政そのものの基本的な考え方、あるいは学校再編についての基本的な考え方等については、あまり触れられなかったように感じたものですから、再度、基本的な分についてお伺いをいたしたいと思います。  実は、昨年、大田市の学校再編の基本計画検討委員会が設けられる中で、その中でも明確に検討事項の中で触れられております。  私は中身を読んでみますと、知、徳、体、これの均等を育む内容、あるいは確かな学力の定着、これら総体的に教育効果を高めるような対策、こういう点が明確に示されておる中で、前段に申し上げましたように、教育基本法の改編や、あるいは今年の制定されました教育三法、関連三法、こういう点も十分にこの学校再編計画に取り入れられた中身になってはしないかなという感じがしてしようがないものですから、ここらあたりと法の改正に伴います本編成計画、再編計画等の絡みについて、少しご所感的なものを伺ったところでもあります。  併せまして、基本的な考えですけれども、学校規模の適正化方針の中でも、常々申しておられました。1学年の児童数が少なくとも15人、可能なれば25人以上(25人程度)ということで示されておりましたですけれども、ここ実施計画の中では、可能であれば25人以上という数字に変わってきておるわけであります。  こういう面についても、十分ご議論のもとになったものだと思いますけれども、数字が5人でありますけれども、中山間地にしてみますと、大変、大きな数字であります。  こういう点等についても、基本的な考えが変わってきておる、数字が変わってくる内容を見受けるところであります。  こういう点についても、どのような経過、あるいはお感じを持って変化しているのか、併せてお聞かせをいただきたいと思います。  適正化方針の中でも、中山間地の関係についても、小規模で特色ある学校づくり、あるいは、大田市の特色ある教育の独自性を発揮する観点からも、大田市が保有する特異性や魅力を発達段階において、教育課程に反映するなど、これらの検討が求められておるということも明確に述べておられますですけれども、こういう点等についても、具体的にご所感を含めて、どういうところに反映しているのか。いま一つ、お聞かせをいただきたいと思います。  次に、具体的な内容の中で、保護者の説明会、地域の説明会を開催されております。  私はね、1点には案内状の出し方、これ、保護者の方でも地域の方でも、仮に開催予定日に都合が悪くて出れなかった、出れないという方については、私はいずれの分にも出れんような格好になってくると思うんですね。  ですから、そういう面については、私は教育委員会です。いずれにでもお出かけくださいというような、なぜ、案内がならなかったのか。議員は置いといてでも、一般市民でも、あるいは保護者の方でも、保護者の方はこの日ですよ、一般市民はこの日ですよということで、限定した場合には都合が悪い方、出れないわけでしょう。都合の悪い方は、どちらでもお出かけくださいとか、いうようななぜそういう取り組みがならなかったのか。  しかも一番、校区の多い一中校区なんかわずか3名ですよ、参加者が。しかも、会場は薄暗い大きな屋体の中で、蚊が出てくるようなところでね、やっておられるんですよ。臨機応変に場所を変えるとかね、そういう対応、取られなかったんですか。  いずれにしても、私も数えてみました。431点の意見書が、意見案が出ております、意見が。さまざまな意見が出ております。  この中でもね、過般の全協で配られた開催状況の概要の中でも、私が読んでみますところ、こういう文書表現いかがかなと思っているんですよ。学校再編の必要性について、おおむね理解をいただいたと。しかしながら、子どもたちの教育環境、地域とのかかわり、不安や期待など参加者の思いはさまざまであったと。  ずばり申し上げて、意見書ですね、431点の。難色を示しておられる声が圧倒的に多いんですよ。おおむね理解をいただいたという意見については、私が見るところ、十数件の箇所しか当たらないんですよね。  ですから、私はこの概要のまとめ方についても、逆の方向で文書表現を持っていくべきではないかなと思うんですよ。  下段の部分でもそうですね、概要の。地域説明会では保護者説明会の意見に加え、地域の中核施設としての学校の存在意義や定住等の振興策、施設の後利用、まちづくりと学校教育との関わり等の意見が寄せられたということで、私はこういう面についても、圧倒的にこういう意見が多いんですね。極端な意見がこの枠組みの中では、単なる数字合わせ的な内容ではないかということで、大変不満の意も出ております。  こういう点を私は、先ほど、今後の説明会の意見を尊重する中で、質の高いサービス等を持っていくということでございますですけれども、ぜひね、431件の意見については精査される中で、教育委員会でそれぞれ検討して住民の皆さんに返事をなさる内容もたくさんあったと思います。  そういう面についても、私は網羅する中で、今後の検討委員会に生かしたり、あるいは諸会合との連携を取る必要性も強く感じておるところでありますから、その面も含めまして、再度、お聞かせをいただきたいと思います。  次に、学校再編に伴います財政見通しです。  私はね、この学校再編に伴いまして、場合によっては、学校の改築等も伴ってくる感じもするわけであります。  あるいは、申し上げられましたように、安全安心対策スクールバス等の関係も出てくるでしょう。当然、学校の管理運営費等も必要です。結論的に言うと、財政見通しについては、持ち合わせていないという回答があったところですけれども、一面では過般の決算審査の内容もありました。  例えば、18年度決算書の中で、義務教育施設の整備事業債34億9,500万円あるんですよね。あるいは、過疎債の中にもこの教育関係の償還分があるような、私は気がするところです。  そういう分を含めまして、当然、交付税への影響等もはね返る分ですね。ありはしないかなと思っているんですよ。そういう面を全く触れられないで、検討されないで、この学校再編計画をやられるということについては、問題があるなと思っているんですよ。  あるいは、数多くの学校で改築をされております。この面について、国庫支出金、補助金、私、約半分ぐらいかなと思っているんですけれども、5割ぐらいかなと思っているんです、必要経費の。こういう面についても、当然、場合によっては、補助金等が1つ、10年を目途にということを私は聞いておったところですけれども、返還の必要性が出てきはしないかなという感じがするところですよ。  国庫支出金等についても2分の1から今、3分の1ですか、下げられましたですけれども、当然、これは当局が言うのは、交付税の中に組み入れられておるよということを言われますけれども、どの程度あるのかね。再編も含めました学校運営について。  そういう点について、私は、財政的なものは持ち合わせていないということですけれども、しっかりとそういう面についても、掘り下げる中で、整備する中で、私は学校再編を考える必要が大いにあると思うんです。  この点について、私はほっとくわけにはいかんと思います。学校再編に関しては財政も当然伴う分ですから、財政当局等も含めまして、この内容について、さらに詳細な説明を求めます。  それから、4点目の公民館、学校の再編と中山間地のまちづくり策であります。  多少、先ほども触れたところでありますけれども、適正配置計画の中で、具体的にはまちづくり等の関連も含めて、取り組んでいかざるを得ないという話もあったところですけれども、具体的に全市的な視野に立つ検討の中で、地域コミュニティと歴史的な背景、あるいは、特色ある学校づくり等々述べておられます。  当然、私は中山間地、申し上げましたように、大変限界集落も増えてきておる実態であります。今、市内の全集落511集落ある中で、110集落が限界集落とも言われております。21%、65歳以上の方が50%以上占める集落、限界集落です。  こういう実態についても、当然、把握される中での本計画であると思います。こういうところについては、ご案内のとおり、非常に過疎は無論ですけれども、集落形成が難しくなっている実態も中山間地にあるわけであります。  こういう点も考えた場合に、私は1つの考え方として、意見にも出ておりました。分校方式も考える必要がありはしないかなと感じるわけです。  そういう点について、検討委員会で全く話がなされていないのか、あるいは、教育委員会事務局としても提起をしておられないのか、こういう点も私は一面では篤と考える必要がありはしないかなという感じです。  もちろん、学校と公民館は地域の拠点でもあります。こういう面についても、教育行政の関係では、両方ともなくなるということについては、大きな中山間地対策としては、重要な問題でありますから、公民館についても、社会教育法の立場から、私は公民館として明確に残す中で、社会教育行政はやっていくということで、両方ともなくなるという意見については、そういう配慮といいますか、政策も大事ではないかなと感じておるところでもございます。ぜひ、その面についても、再度、お聞かせをいただきたいと思います。  次に、いじめの問題でもあります。  今、子どもの世界においても、IT化が進む中、教育現場から発覚するいじめ等については、氷山の一角と調査結果でも指摘をされております。  要は数字に一喜一憂することなく、人権教育、生きる力を育む教育の推進を求めるところでもあります。  こういう点についても、再度、ご所見等含めて、お聞かせをいただきたいと思います。 ○議長(有光孝次) 小川教育長。 ○教育長(小川和邦) 多岐にわたっての再質問でございますので、落ちがあったら、改めて、また質問していただければというふうに思っておるところでございます。  まず、最初に教育行政の基本的な考え方についてでございますが、議員おっしゃるとおり、旧の教育基本法が制定されて、約半世紀経過しているところでございます。  その間、我が国の社会情勢というのは、大きく変貌しておるところでございまして、教育に対する国民、市民の期待というのは、また、大きく変化しているものと考えておるところでございます。  それに従いまして、教育基本法を始め、現在の教育をリードしておりますさまざまな法律等につきましての変更をされるのは当然のことであろうかというように思っておるところでございます。  特に教育につきまして、基本的にでは、教育とは何だという話になりましたら、教育そのものというのは、要するに、これまで先人が築いてまいりました知識、知恵とか、そういったものをいかに後世に伝えていくかということにかかっておろうかというように思っておるところでございます。  そういった意味では、それらをどのように伝えていく環境として、何が一番ふさわしいかということで検討を加えるのは、時の教育行政を担当するものとしては当然のことかというように思っておるところでございます。  したがいまして、それまである環境を未来永劫、維持、保持するということは、それは常にいかなる時代であっても、そういうことはあり得ないだろうと。時代に合ったそれぞれの環境をつくっていく必要があろうかというふうに思っておりますし、また、それがそのときに生きている我々の責務ではないかというように思っておるところでございます。そういった意味におきましたら、当然、変更というものはあり得るというふうに思っております。  その中で、現在の大田市の学校再編計画というのは、そういうことを念頭に置いての改編だというふうに、改革だというふうにご理解いただければ、幸いというふうに思っております。  また、今回の検討の中で、学校規模等についての数値をもとにして、その再編案が変更されているんではないかという質問でございますけれども、基本計画の検討委員会の中で申し上げておりますように、複式学級を廃止し、そういったものを解消し、単式学級の学校をつくっていく。  あるいは、そういった中での人数を15人、ないしできれば25人というふうに書いておるのは、現実にはあの案ではそういった方法でない案もあるのではないかというご意見かというふうに思っておりますけれども、議員ご承知のように、非常に市域が広うございます。それをただ単に、人数の輪切りのように当てはめていくということになりますと、通学距離を含め、非常に子どもに負担になると。そういったことにつきましては、実情に合わせて、それぞれ検討を加えていくというふうに当初から申し上げておるところでございまして、そういった意味では、我々といたしましては、そういった意味での変更というものはないと、当初の計画案どおり現在進めているというふうに理解しておるところでございます。  また、ブロック制について、重視しているのではないかというふうに改めてのご質問でございますけれども、それは登壇しても申し上げておるところでございますけれども、現在の大田市の市政を進める上で、それぞれのブロックで、それぞれ特色あるといいますか、そういった特色を重視したまちづくりを進めていく観点から見れば、学校教育を含めて、地域社会の中で、どのように位置づけるかということになりましたら、ある一定程度、ブロックというものも重視といいますか、それも尊重しなければならないものというふうに考えております。  ただ、そういったブロックの線引きというのは、絶対的なものとして、我々は当初からそれを考えて、想定しているわけではございませんし、そういった意味では、ある程度、柔軟に対応していくという考え方で、これまで検討委員会での議論も進めているところでございます。  それから、学校運営の中で、それぞれの特殊性を発揮する、学校教育の中での特色を発揮すると言いながら、それがまだ具体的に検討委員会の中で反映されてないのではないかというご質問かというふうに思っておりますけれども、現在、それぞれの学校がその地域、あるいはそれぞれの得意分野とする教育内容を持って、各学校で特色ある教育活動を進めているところでございまして、それらは統廃合といいますか、再編計画後、再編後もそれら継続されるものというふうに思っておりますし、新たに再編、統廃合された学校におきましては、また、その地域での特色を、新たな特色を構築していかなければならないのではないかというふうに思っておるところでございまして、必ずしも、検討委員会の議論の中で、各学校の教育内容についての議論がなされてないということが、すなわち、一切、学校の特色ある教育を語っていないということにはならないのではないかというふうに思っておるところでございます。  具体的な課題として、幾つか掲げておられますけれども、保護者説明会あるいは地域の説明会の持ち方について、何点かご質問でございますけれども、まず、私どもといたしましては、保護者の皆さん方に現在の学校での統廃合案、あるいは学校再編案につきまして、ご理解をいただくといった意味では、まず最初に、保護者の皆さん方のご理解をいただくということで、保護者説明会を対象に開催したところでございまして、でき得れば、保護者の皆さん方のご意見を十分に伺いたいということで、保護者でない皆さん方、あるいは就学前の児童を、子どもさん方をお持ちでない方につきましては、最初はまず少し遠慮していただこうというのが趣旨でございます。  地域説明会におきましては、どこどこの地域に行ってはいけないとか、そういった制約はつけてないつもりでございますし、どこへ行かれても、で、どのような発言をされても、それは構わないのではないかと思っておりますし、現にそういう形での発言もございました。  そこで、地域でのご意見、また、保護者のご意見の中で、冒頭の部分で学校再編計画については、おおむねご理解をいただいたという表現があるけれども、あの質問内容を見たら、そういった項目は極めて少ないんではないかというふうなご意見かというふうに思っておりますけれども、こういう言い方はいささかまずいかと思いますけれども、学校再編計画等地域の皆さん方、また、保護者の皆さん方にある一定程度のご負担をかける事業につきましては、当然、皆さん方、冒頭から、冒頭よりもろ手を挙げて賛成されるという傾向というのは、私はないと思っています。  皆さん方、それぞれ異議申し立てといいますか、反対されるご意見が多いのは当然だろうというように思っております。そういった意味では、意見が多くなるというのは、当然かと思っております。  ただ、議員、意見書の冊子を見ていただければわかりますが、ご理解いただけるかと思いますけれども、特に、保護者の皆さん方にとって、学校が小規模化することによる学校教育に対する不安というのは、非常に大きいものがございます。そういった意味で言えば、一日も早い統合というのを希望される保護者もいられることも事実でございまして、そういった方々の声が少しずつそういった場面で出にくい雰囲気が、その各会場であったのかなということについては、我々も感じているところでございまして、そういったさまざまな意見を乗り越えながら、より良い再編案をつくってまいりたいというふうに考えておるところでございます。  財政見通しにつきましては、登壇して答弁したとおりでございまして。  それから、分校方式についての具体的な案は検討したか否かということにつきましては、基本計画の中の報告書の中にありますように、分校方式というのは考えられないかということも、当然、検討委員会の中でも、それはご議論としてはあろうかというふうに思っておりますけれども。  では、なぜ、分校をつくるかということになりましたら、当然、通学距離とか、通学時間の問題との深い因果関係があろうかというふうに思っております。  そういった意味で言えば、具体的な再編案の中がまとまった中で、では、非常に遠距離通学をせざるを得ない児童生徒が出てきた場合に、ではそれに対してどうするかという検討は、これから先に検討委員会の中で分校方式を含め、どのような方法があるかということで検討は加えてまいりたいというふうに考えておるところでございます。  公民館の廃止等についての課題でございますけれども、公民館につきましては、これまでも何度も申し上げていますように、ブロック化する中で、これまでのある公民館は、それぞれまちづくりセンター等の名称変更を伴いながらも、施設としては残し、特にこれから先、まちづくりの拠点として運営していく。  そして、公民館につきましては、社会教育活動に特化した施設として運営していくという整備の仕方で今後とも進めてまいりたいというふうに思っておるところでございますので、ご理解をいただきたいと思います。  いじめ等につきましての具体的な方法につきましては、部長の方より答弁いたさせます。 ○議長(有光孝次) 大國教育部長。 ○教育部長(大國晴雄) 事務的な事柄も含めまして、補足をさせていただきます。  説明会の案内状の出し方、当日に都合が悪くて出席できないがということでございますが、案内状につきましては、先ほど教育長答弁申し上げましたように、保護者の皆さんには保護者の皆さんだけにご案内状を差し上げております。  それは、それぞれの学校の校区の中にかかわる課題であるから、それぞれの学校の校区内にいらっしゃる保護者をまず第一にご意見を伺いたいということで、ご案内を申し上げたところでございまして、それに加えまして、各中学校区、あるいは場合によっては、小学校区でございますが、これから義務教育の学校に行かれる子どもさんをお持ちの方ということでございますので、保育園、幼稚園、私立も含めまして、最大限、案内状を届けたということでございます。  現に大田町におきましては、さまざまな私立保育園含めまして、すべて案内状を届けさせていただきまして、ご指摘ありました大田一中につきましては、一中校区案内状2,000枚出しまして、ご案内を申し上げたところでございますので、その場所の会場の選定につきまして、ご意見はあろうかと思いますが、一中においては、2,000枚の案内状で何人おいでになるかということを、私どもも予測がつかなかったということも含めまして、それぞれ人数に変動があるということも想定いたしまして、屋体を想定しております。  それは一中に限らず、それ以外の学校につきましても、初めての経験でございますので、どういった形で説明会を持った方がよかろうかという議論の中で、まず、最初に屋体を設定したところが幾つかございます。  それぞれ会場によりまして、人数の多寡はございますけれども、十分、ご参加いただいたと思いますし、一中校区につきましては、議員に、もう既にご承知のとおり、川合と久屋と長久小学校の小学校区でも保護者、PTA会長さんの要望もございまして、開催いたしておりますので、全体を合わせますと、100名近くの保護者の方にご出席いただいたということで、一定の数のご出席はいただいたというふうに理解をいたしております。  また、当日、参加できなかった方にはということでございますが、これも当日、それぞれ人数の多寡がございましたので、その折に、意見用紙ということで、用紙をお配りしておりまして、欠席の方、あるいは都合のつかなかった方には、その意見書で、意見用紙で記入していただいて、届けていただいて構いませんということで、これもPTA会長さんなどには、それぞれその旨もお話しして、余分の用紙もお配りしたところでございます。  具体的に文書として意見が提出されたものもございますし、また、電話等によりまして、学校再編について、今回の説明会を受けまして、意見を述べられた保護者、地域の方々もいらっしゃいます。  それから、先ほどのおおむね理解ということでございますが、今回の説明会の要旨のところでは、それぞれ保護者の方々で、あるいは地域の方々で意見を述べられた方の意見のみをそのまま基本的に記載しておりますので、それぞれ事務局の側で説明した事柄について、それについて納得できない、あるいは反対であるというふうなその事柄について、反対の意思を示された方は、さほど多くないということでございますし、既にお配りしております再編の資料にもとづきまして、この20年間の学校の児童生徒数の急激な減少傾向、あるいは複式学級、あるいは極小化した規模における学校の課題等につきまして、それぞれ現時点で掌握できる範囲ではお答えをしたところでございまして、そういった事柄について、その事柄については、おおむね理解いただいたというふうに考えておるところでございます。  それから、以上でございましょうか。  あと、財政見通しでございますけれども、先ほど教育長、答弁申し上げたとおりでございますが、これも地域説明会保護者説明会の中でご質問いただいたところでございますが、先ほど教育長、答弁申し上げましたように、具体的な今、この統合をこうするとどういうふうに経費が節減されて、どういうふうな経費が発生するという試算はいたしておりません。  あくまでも、今回の説明会でも申し上げておりますが、学校が極小規模化し、あるいは今後、数年のうちに複式教育が発生する。もちろん、複式教育につきましては、島根県、ご存じように、30年以上の複式教育の歴史がございまして、全国の中でも先進地でございますから、複式教育そのものが大きな課題があるということではございませんけれども、現状で。そうはいいながら、複式教育には現実的に複式教育の抱えている課題というものがございます。問題が発生しているわけではないけれども、課題がございます。  そういったことで、極小規模化と複式教育については、何とかしたいというのが、教育委員会としてのいわゆる課題、あるいは検討委員会での結論でございますので、まずもって、義務教育学校でございますから、義務教育に通う子どもたちにとって、より良い教育環境、教育条件をどうするかということで、今回の説明会、意見については承っております。  したがいまして、今後、改築あるいは場合によっては、新築等が必要になってくる可能性は全くないとは申しませんけれども、その事柄を持って、今回の説明会はしておりませんし、また、そういったことを逆に前提にして学校再編を進めようという考え方ではないということは、ご理解いただきたいと思います。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 船木財政課長。 ○財政課長(船木三紀夫) このたびの学校再編の関係での財政見通しということでございますが、先ほど教育長、部長等がご答弁申し上げましたように、今現在で見通しは持ち合わせてはおりません。ただ、交付税関係、起債関係、補助金関係、当然、それぞれ影響が出てくることは承知いたしております。  なお、枠組み等、合併の内容によりまして、それらの数字等も変わってくるものでございまして、ここで数字を明らかにということは、到底できるものではございませんが、交付税につきましても、基準財政需要額の中に、児童数、学級数、学校数等で算出されるものでございまして、統合の内容によりまして、それぞれ交付税の基準財政需要額の算入額というものも変わってこようかと思っておりますし、当然、学校の建設等で補助金、あと、起債等を利用しての建設、過去行ってきたわけでございますが、当然、その起債につきましても、交付税の措置はございます。  これにつきましても、70%とか50%、いろいろ借りる内容によりまして変わるものでございまして、一律に幾らかということは、ここではちょっと申し上げることはできませんけれども、ただ、学校再編によりまして、後の校舎等でございますけれども、それにつきましての後の利用状況によって、補助金の返還はしなくてもいいという内容もございますし、起債によれば、原則、廃止とか休止ということになれば、繰上償還が原則でございますが、借りる先、いろいろ借りる先がございますけれども、によっては、繰上償還をしなくてもいいという内容もございますので、今後のその再編のある程度の枠組み等がある程度はっきりした中でないと、その財政見通しというものは、当然、立てられないものと理解しておりますし、今回の学校再編につきましては、あくまでも、小規模化に伴います児童生徒の教育環境の問題としての学校再編ととらまえておりまして、財政の問題での学校再編とはとらえておりませんので、そのようにお願いいたします。  以上です。 ○議長(有光孝次) 大國教育部長。 ○教育部長(大國晴雄) 恐れ入ります。1点、いじめの問題について答弁を漏らしておりました。失礼しました。  いじめの状況でございます。総論としては、教育長申し述べておるとおりでございますが、現状で大きく大田市内において、いじめが多くなっているという状況ではございませんが、急激にもちろん減少しているということでもございませんので、まさに島根県の先ほど議員ご指摘のとおり、島根県内の全体の状況とおおよそ同様の傾向にあるものと理解いたしております。  したがいまして、先ほど教育長、答弁申し上げましたように、県の駐在の生徒指導主事との連携を密にしながら、現在、対応いたしておりまして、それぞれ市内の小学校、中学校については、生徒指導主事の巡回指導、あるいは教育委員会の担当者との各学校との連携等によりまして、教育長等申しましたように、予防第一、防止第一ということで取り組んでおるということを申し添えさせていただきます。
     以上でございます。 ○議長(有光孝次) 23番、清水 勝議員。  あらかじめ申し上げますけれども。 ○23番(清水 勝) 約1時間来たことは承知しております。 ○議長(有光孝次) 簡潔な質問とご答弁をお願いいたします。 ○23番(清水 勝) ただいまの執行部の時間で23分を費やしておられますものですから、再度、質問させていただきます。  ご答弁いただきました。少し遠慮ぎみの内容等とも含めまして、話もいただいたところであります。  要はね、私は1つには、延べで613人の皆さんが説明会に出ておられます。413点の意見が出ております。さまざまな意見がありました。  これを私はね、大事にする中で、取り組んでいかないかんなという強い気持ちであります。その中には、具体的なまとめを聞かせてほしい。ご案内のとおり、案についても、その1、その2、その他ということで、たくさん列挙しておられます。この案のまとめ、一本化ですね。これは実施計画の中で、当然、考えておられると思いますけれども、この一本化的な考え方について、お聞かせを再度、いただきたいと思います。  当然、私は意見の中に出ておりましたように、山間地においては、激変緩和的な区分を含めて、分校化等々の話も出ております。あるいは、再度、申し上げますけれども、政策課と市長部局との調整の中で、公民館も学校もなくなるというようなことは避ける中で、当然、公民館については、機能を持って、それでは、教育分野の関係は社会教育中心にならざるを得ませんけれども、やっていこうとかいう、そういう連携もやっぱり私は取ってみるべきではないかなという強い気持ちでもあります。  それから、財政面ですけれども、当然、私はね、教育債の中で約35億円、まだ、残っておるんですよ。こういう面等については、学校を再編した場合、例えば、第1案でやった場合には、これだけの財政的な負荷が出てくるよとか、あるいは補助金も、財政課長、10年ですね、目途は。私らによう言っておられたのは、10年を目途にということを言われます。  それ以内にやった場合には、返還しなくてはいけないということも聞いたことはあります。そういう点、状況とか、しっかりつかむ中で、財政面も把握する中で、私は教育委員会も対応していかないかん問題だと思いますよ。確かに、基準財政需要額の中で、児童生徒、あるいは学級、クラス数等必要であります。  ありますけれども、既存の歳入の関係、あるいは補助金の扱い、基本的なことですよ。どれぐらい負担が生じてくるかということについては。あるいは大丈夫だよという点。  逆に私は分校化なり、あるいは公民館の位置づけをした場合には、補助金等々の関係については、解消するのではないかなと。うまく切り抜けるのではないかなという感じもするんですよ。  そういう点も含めてね、私は、前もって通告しておるんですからね。もう少し懇切な内容、答弁をしてくださいよ。  いずれにいたしましても、義務教育については、法が示しますように、すべての国民については、その能力に応じて等しく教育を受ける権利を有する。義務教育に関しては無償とするということは、これは教育長、明確になっていますね。あるいは、再編計画の中でも、より良い教育環境を整備するとともに、魅力ある活力ある学校づくりを取り組むということも明らかにしておられます。  今、とかく、学力の向上ということで、今までの内容等から、随分、教育方針も変革しておるように私は感じがいたします。  こういう点についても、私は詰め込み教育からゆとり総合学習的な教育から今、学力向上が優先されるような流れになってきておりますけれども、一転して学力向上が重視されております。この4月には、43年ぶりに文科省主導によって、学力テストも実行されました。  このことが重視される中で進んだ場合には、子どもたちの教育、あるいは教員、学校間の競争心があおられ、やがてランク分けや性別、学校差別等に波及するおそれも感じるところであります。  既に、新聞紙上でご案内のとおり、東京の足立区においても、不正行為も出ておるような状況です。そういう点も総合的に配慮される中での学校再編計画、取り組んでいただきとうございます。  最後に、数点申し上げました点、答弁をいただきとうございますが、よろしくお願いします。 ○議長(有光孝次) 小川教育長。 ○教育長(小川和邦) このたびの学校再編にかかわります説明会におきました意見につきましては、非常に我々、教育委員会といたしましても、真摯に受け止め、それらに対して、丁寧にお答えし、また、実施に当たっては十分ご理解いただけるような努力をこれからも続けてまいりたいというふうに考えておるところでございます。  公民館と学校との関係についてのお尋ねでございますけれども、先ほど登壇しても答弁いたしましたように、今後、公民館の活動を一層充実するという方向の中で、学校教育というものを考えてまいりたいというふうに思っております。  特に、公民館におきます人的な配置等を含めまして、学校と地域、あるいは家庭等を結び付けるコーディネーター役としての公民館のあり方というのもあるかというように思っておりますし、そういった意味では、公民館活動をより一層、充実することによって、これからの一方では、学校教育を補完していく役割を担っていけるような体制にしてまいりたいというふうに思っているところでございます。  財政問題についての見通しというのは、一切ないというのは、非常に冷たい答弁ではないかということでございますけれども、我々といたしましては、先ほどと繰り返して申し上げておりますように、現時点ではあくまでも、学校の将来的な大田市の学校のあり方について、現在、検討しているところであって、財政論といいますか、財政的な課題については、今後、それぞれ具体的な再編計画案が示される中で、それぞれ財政的な影響等含めて検討に、その時点で入ってまいりたいというふうに思っておるところでございます。  また、昨今の学校教育の中で、学力向上対策にシフトするというか、重点が置かれて、これまであったゆとり教育とか、あるいはそういったものによるふるさと教育等についての影響についてのお尋ねでございますけれども、今般の学力テスト、あるいは昨年度からあります島根県の一斉学力テスト、それらは学校間の競争をあおる、あるいは地域間の競争をあおるということが目的ではございませんで、あくまでも子どもたちにどれほどの基礎的な学力、あるいはそういったものが、あるいは子どもたちの生活態度、あるいは生活実態がどのようなものであったかということを調査するのが目的でございまして、我々もそれらの結果につきましての公表については、そういった学校間の競争をあおること、あるいは地域間の競争をあおることのないような配慮した上での公表という形を取ったつもりでございます。  そういった意味では、先ほど議員ご心配のこれからの学校教育のあり方が、教育活動のあり方が、競争社会の中に、そのままのみ込まれるのではないかというご心配に対しましては、我々も現にそこのあたりにつきましては注意して、そういうことのないように努めてまいりたいというように思っておるところでございますので、ご理解をいただきたいと思います。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 知野見総務部長。 ○総務部長(知野見清二) 再度のいわゆる財政負担等についてのお話がございました。  先ほど財政課長申し上げますように、財政負担が生じることをいわゆるおそれて、市民または子どもさん方、これの教育がどうこうなるというようなことになってはならないという考えでおるところでございます。  それと、子どもさん、また市民の方により良い形で再編ができた段階では、当然、後の空いた学校の使い方、先ほども財政課長からございましたが、その使い方を工夫することによって、返還なり繰上償還が生じないような方法を、最善の方法を考えていかなければならないという考えでおります。 ○議長(有光孝次) 続いて、3番、石田洋治議員。               [3番 石田洋治 登壇] ○3番(石田洋治) 私は通告しております循環型社会形成の取り組みについて、大きく5点についてお伺いいたします。  市長始め関係部課長のご答弁をよろしくお願いいたします。  環境問題と人口問題は、人類の生命に係る大きな問題であると認識しております。  人口問題、特に大田市においては、少子化対策、子育て支援対策として、子育て理想都を目指した取り組みを展開され、その実績についても、市民から高く評価されているところでございます。  本年は4月から学童保育の設置や10月からスタートした妊婦健診の無料化の拡大とマタニティマークの普及について、お母さん方から、大変助かっていますとのうれしい声を聞きます。  妊婦健診につきましては、山陰両県では5回以上は11市町村と、まだ、これから取り組むところが多い中、大田市においては、市立病院とのスムーズな連携によりまして、無料券の使い方についても、丁寧にアドバイスをされております。出産育児一時金についても、35万円に増額しており、医療機関の受け取り代理の手続きをすると、今までのような一時的とはいえ、出産費用を用意する必要がなくなり、これについても、大変喜ばれております。  こうした少子化、子育て支援に積極的に取り組んでいただいた市長始め、執行部の皆さんに感謝申し上げるところでございます。  さて、人口減少問題と同じように、最近特に、問題視されている環境問題であります。21世紀は環境の世紀と言われているとおり、私たちも身近なところで地球温暖化、異常気象、環境問題について、事あるごとに不安を抱いているところでございます。  海、山、川、自然に恵まれた大田市、石見銀山遺跡が世界遺産登録となった1つのキーワードは、自然、環境との共生であり、私たち大田市民は、このすばらしい自然環境の維持を行政、市民挙げて、取り組む必要があると考えております。  平成18年度に策定された大田市環境基本計画には、「自然、歴史と共生し、未来につなぐ環境のまち おおだ」と環境像を定め、その取り組みについて、具体的に示しております。  今後、大田市は全国の模範となるべき取り組みを市民、事業者、行政が一体となって推進していくことが、大田市に与えられた課題と考えますが、今後の具体的な取り組みについてお伺いいたします。  まず、1点目の自然環境の保全と再生についてお伺いいたします。  自然の美しい大田市、この大田市に大きな変化が起こっております。  1つは、石見銀山遺跡の世界遺産登録により増大した観光客の来訪。大森の町には、観光バスや自家用車により、多くの観光客が毎日訪れ、排ガス、ごみの問題は住民に大きな影響を及ぼしています。  もう一つは、毎年、秋になると、土手や荒廃地に黄色い花をつけるセイタカアワダチソウの問題であります。  北アメリカ原産の外来種でありますが、大田市でもあちこちで目立つようになってきました。  アレルギー性鼻炎の私にとっては心配の種でありましたが、調べたところ、花粉症とはあまり関係がないようです。  しかしながら、このセイタカアワダチソウは、非常に繁殖力が強く、三、四年で大群落になるようです。また、その根からは、他の植物の発育を妨げる物質を分泌し、在来の植物は壊滅的な打撃を受けるようであります。  また、十数年経過すると、自身が自家中毒状態となり、根絶え、その後は雑草1本生えない荒れ地になってしまうそうであります。  自然と共生した世界遺産のまちが、草1本も生えない荒れ地と化す可能性があるとすれば、大田市に住む私たちは、このまま放置するわけにはいきません。  全国では、環境団体と行政が連携し、駆除活動を行っているところもありますが、大田市においても、これ以上広がる前に駆除を実施すべきではないかと考えますが、お考えをお聞かせください。  2点目は、生活環境の保全についてお伺いいたします。  大田市においては、大田市下水道基本構想により、生活排水の河川への汚濁は、今後、徐々に減少していくと予測されます。  一方、昨年、島根県において、宍道湖のシジミから残留農薬が発見されたように、農薬の使用については、環境への配慮を十分に考えなくてはなりません。  大田市においては耕畜連携による循環型農業で、減農薬、減化学肥料栽培や有機栽培の特別栽培にも取り組まれていますが、その普及率については、まだ、限定的であるため、さらなる取り組みが必要と考えます。  全国的には、学校給食や家庭からの生ごみを堆肥化したり、コンビニや外食産業の食品廃棄物の資源化を目指す取り組みもスタートしております。  大田市においても、有機栽培の普及により、循環型農業の取り組みが必要と考えますが、現状と今後の取り組みについてお伺いいたします。  3点目は、廃棄物対策についてお伺いいたします。  大田市においては、一般廃棄物処理基本計画を策定され、循環型社会の構築を目指し、3R、抑制、リデュース、再使用、リユース、再生利用、リサイクルの推進により、ごみの減量化を図られています。  しかしながら、今後、さらなる分別の徹底や、可燃物においては、生ごみの堆肥化の徹底により、減量化を図らなければ、目標を達成することは困難と思われます。  特に、資源化できないごみについては、最終処分場への埋め立て処理を行っていますが、その残容量についても残りわずかとなり、今後、最終処分場の延命のためにも、市民、行政挙げて取り組むべきと考えますが、今後の取り組みについてお伺いいたします。  また、容器包装のプラスチックについても、現在、温泉津を除いては最終処分処理をしていますが、その分別回収についても、市民からの要望も出ており、一日も早く、実施に向けて取り組むべきと考えますが、計画についてお伺いいたします。  4点目は、環境保全運動についてお伺いいたします。  大田市では、毎年、海岸一斉清掃、クリーン銀山、クリーン三瓶と環境保全の活動については、継続的に行われています。  海岸清掃については、小中学生も参加し、意識啓発も進んでいるように感じています。  私もボランティアの会「大田クリーンクラブ」を結成し、本年はクリーン銀山1回、代官所前駐車場近辺の清掃や草刈りの清掃活動を2回行っております。  今後、小中学生や市民に対して、環境教育や学習が必要であり、保全活動の啓発や環境保全団体の結成についても、取り組んでいく必要があると思いますが、今後の取り組みについてお伺いいたします。  5点目、地球環境の保全についてお伺いいたします。  地球温暖化の防止には、各家庭からのCO2の排出削減が焦点となっています。  大田市総合計画にも、平成20年度を目途に、市民、事業者、行政が連携を取って、地球温暖化防止地域推進計画を策定し、市民に対して、意識のさらなる醸成に努めるとしています。  地球温暖化については、本年8月、国内2カ所で40.9度を記録し、最高気温が74年ぶりに更新され、国民に衝撃を与えました。  東京大学山本良一教授は、20世紀の100年間の温暖化と比べ、ここ30年の温暖化のスピードは3倍くらい早くなっていると警告され、地球温暖化を食い止めるために、国民ができることは、科学的な知識の共有化である。NHKなど公共放送を利用して、地球環境情報を毎日20分程度放送すればよいのではないか。環境に優しい技術が開発されたとか、どのような環境問題が起きているとかを国民が理解できるように情報を伝えるべきだと言われています。  大田市民にも、地球温暖化についての意識を持つことが必要と感じますが、今後の取り組みについてお伺いいたします。  次に、グリーン購入についてお伺いいたします。  環境省では、グリーン購入、環境負荷低減に資する物品を優先的に購入することの拡充を図る上で、基礎資料とするために、平成18年10月から平成19年1月に全国の地方公共団体を対象にした調査を実施しました。  グリーン購入は、社会を環境負荷の小さい方向へ誘導する力を持っている。また、環境問題を入り口側、発生原因から解決する具体的な手段であると言われています。  行政が率先して、地球環境に優しい物品を購入することは、市民への啓発につながると考えています。  公用車についても、ハイブリット車に更新していくところもありますが、大田市のグリーン購入の実施状況について、お伺いいたします。  以上、登壇しての質問を終わります。 ○議長(有光孝次) ここで、10分間休憩いたします。                午前10時23分 休憩                午前10時31分 再開 ○議長(有光孝次) 休憩前に引き続き会議を開きます。  石田洋治議員に対する答弁をお願いします。  竹腰市長。               [市長 竹腰創一 登壇] ○市長(竹腰創一) 石田議員のご質問の1点目、自然環境の保全と再生、セイタカアワダチソウの駆除の必要性についてお答えいたします。  セイタカアワダチソウは、北アメリカを原産とするキク科の外来種で、日本では観賞用、蜜源植物として、1897年ごろに輸入され、1940年代以降、急激な繁殖を見せており、大田市内でも多く確認されるようになりました。  セイタカアワダチソウはご指摘のとおり、その繁殖力の強さ、そして、根が他の植物を駆逐する作用を持っていることから、周辺農用地の荒廃化など、環境への影響が心配されているところであります。  この駆除に関しましては、現状においては、土地の所有者、管理者に対応していただかざるを得ませんが、市といたしましても、先進地の取り組み等、情報収集し、対策についての情報を提供するなど、検討してまいりたいと考えております。  次に、ご質問の2点目、生活環境の保全、有機栽培の普及についてお答えいたします。  市といたしましては、大田市環境保全型農業推進方針を策定し、環境保全型農業を進めるため、県、JAを始め、関係機関と連携し、減農薬、減化学肥料栽培を推進してきたところであります。  農薬や化学肥料の使用を県の基準以下で行うこととして、県知事の許可を受けた、認可を受けた大田市のエコファーマーは、18年度で39人、エコファーマーが栽培したエコロジー米の作付面積は18.5ヘクタールで、三瓶町上山、山口、大代地区で栽培されております。  また、特別栽培米は58.4ヘクタールの作付けとなっているところであります。これは米全体の7.4%に相当いたします。  さらに、環境保全型農業を推進するため、今年度より大田市産業振興ビジョンに位置づける、産学官連携研究会に環境保全型農業についての研究会を設け、堆肥の有効活用、エコ取り組み農家への支援策、安心安全を追求する農業スタイルの構築を目指し、環境に優しい農業の推進に向け、関係機関、農業団体、農家の協力を得て、普及、拡大に努めています。
     次に、ご質問の3点目、廃棄物対策の1点目、ごみ減量化の取り組みについてお答えいたします。  ごみの減量化の対策の1つとして、平成18年4月よりごみ指定袋を導入し、1年8カ月が経過したところでありますが、この前後のごみ処理量のうち、燃やせるごみは、平成17年度9,921トンであったものが、平成18年度では7,860トンとなり、20.8%減少しております。  不燃ごみは、平成17年度2,669トンであったものが、2,004トンとなり、24.9%減少いたしました。  また、資源物では、平成17年度1,341トンであったものが、平成18年度は1,736トンとなり、29.5%増加いたしております。  平成18年度に策定いたしました大田市一般廃棄物処理基本計画におきまして、ごみの発生排出削減の基本目標として、1、ごみとなるものをつくらない、売らない、買わないを基本とする。  2、市民、事業者、本市が一体となった取り組みを行い、循環型社会を形成する。  この2つを掲げ、市民意識の向上を目指した活動として、広報等を活用し、3Rの周知徹底、先進的な事例等についての紹介、リターナブル容器や詰め替え商品の使用の呼びかけを実施いたしております。  ご覧になっていると存じますが、本年6月からシリーズで毎月、広報「おおだ」に掲載いたしております。  このほか、自治会等を対象としたリサイクル講習会、環境教育のための施設見学等を随時実施しており、また、廃棄物減量等推進員の皆さんのご協力を得まして、一体的にごみの減量化に取り組んでいるところであります。  今後は、スーパー等の小売店に対しまして、簡易包装の実施や店頭回収を要請していくなど、事業者との協力体制も推進していきたいと考えております。  次に、廃棄物対策についての2点目、容器包装プラスチックの分別収集についてお答えいたします。  現在、温泉津町におきまして、プラスチック製容器包装の収集を行っておりますが、収集量は平成18年度1万2,520キログラム、平成19年度もおおむね同量の見込みであります。  現在は、容器包装リサイクル協会へ再商品化委託をしておりまして、最終的にはマンホールのふたや公園の擬木などに再商品化されております。  平成18年度の一般廃棄物処理基本計画策定時に行いましたごみの組成調査では、燃やせるごみの収集で出されたものの約6.2%、不燃ごみの収集で出されたものの約42.7%がプラスチック製容器包装でありましたので、今後、プラスチック製容器包装の収集を市内全域に広げることにより、最終処分場への埋め立て量の軽減に大きな効果があると考えております。  このため、来年度に予定いたしております循環型社会形成推進地域計画策定時にプラスチック製容器包装を資源化するため、具体的に検討することといたしております。  続きまして、ご質問の4点目、環境保全運動、この1点目、クリーン銀山、クリーン三瓶、市内一斉清掃の取り組みについてお答えいたします。  クリーン銀山、クリーン三瓶、市内一斉清掃は、これまで自治会始め、各種団体、事業者、ボランティアなど、多くの市民の皆様のご協力により実施してまいりましたが、今後も引き続き、ご協力を得まして、これらの活動を継続してまいりたいと考えております。  次に、環境保全運動の2点目、市民への環境教育、環境学習についてお答えいたします。  まちづくり委員会や公民館単位で海辺の清掃活動、川遊び大会、花いっぱい運動、環境美化運動などの事業を生涯学習の一環として取り組んでおります。  また、小学生がふるさと学習で可燃物、不燃物、し尿処理場、リサイクルセンターなどの施設見学により環境学習を行っております。  本市の豊かな自然を明日の子どもたちに残すため、引き続き、家庭や学校、地域や職場など、さまざまな場におきまして、環境教育や学習活動を進め、市民一人ひとりに環境についての意識をより高めていただくことが重要だと考えております。  今後も、廃棄物処理施設を環境教育、環境学習の場として活用するとともに、環境保全活動団体を支援し、環境に関する情報の発信に努めてまいります。  次に、5点目の地球環境の保全、この1点目、地球温暖化対策の推進についてお答えいたします。  地球温暖化、地球規模の環境問題の中でも、最も深刻で解決が困難な問題の1つであります。  現在、本市では新エネルギービジョンを策定中でありますので、その内容に沿って、地球温暖化対策推進計画を策定することといたしております。  次に、地球環境の保全についての2点目、行政のグリーン購入についてお答えいたします。  現在、大田市においては、ハイブリッドカーの導入はいたしておりませんが、再生紙やフラットファイルなどの購入を進めているところであります。  引き続き、地球に優しいグリーン購入を進めてまいりたいと考えております。  以上であります。 ○議長(有光孝次) 3番、石田洋治議員。 ○3番(石田洋治) それでは、再質問をさせていただきます。  まず、1点目のセイタカアワダチソウの駆除についてでございます。  私が調べたのは、福井県の池田町というところの情報で、町を挙げて、その駆除について行っているということでございました。  私、まだ行ったことはございませんし、このあたり、先進地を、ぜひいろんな情報を集めながら、今後の取り組みについて、ぜひ、取り組むべきというふうに考えております。  かなり、秋にはあちこちで大田市、見られて、これが本当に最初はきれいかなというふうに思ってたんです。最近はちょっとうっとうしくも思っておりますので、そのあたり、先進地の情報を収集しながらの取り組みについて、再度、お聞かせをいただきたいと思います。  それと、減農薬、減化学肥料の栽培で、特栽米の栽培ですけれども、これはJAあたりで特栽培米も高く、30キロで1袋当たり500円程度、値段の差をつけながら、集荷もされているところでありますけれども、やはり農業、畜産の盛んな大田市においては、こういった耕畜連携をさらに拡大をしながら、おいしいお米作りですね。石見銀山のおいしい有機栽培のお米ということで、ブランド化をするということも米消費につながるというふうに思っておりますが、この特栽米、またはその有機栽培について、関連団体とのさらに強い連携によって、取り組みを進めていただきたいなというふうに感じておりますけれども、その辺について、お聞かせをいただきたいと思います。  次に、ごみ減量化の取り組みで、先ほど数字を上げてご説明をいただきました。これをいい傾向というふうにとらえて、今後、継続的にごみが少なくなるような取り組みを大田市としても取り組んでいく必要があると思います。  徳島県の上勝町では、ごみゼロ宣言を行って、徹底したごみ対策を行っているというところもございます。ごみの減量化によって、ごみ処理に関する経費がこれだけ削減できたんですよということも、市民に協力を求める意味で、公開していくということも必要ではないかというふうに思っておりますけれども、このあたりについては、どうでしょうか。お考えをお聞かせ願いたいというふうに思います。  それと、環境保全の運動ということで、先ほどセイタカアワダチソウの駆除の問題については、取り上げておりますけれども、世界遺産登録によって、全国から多くの観光客が来られます。この観光客の目をいやすという意味合いも含めて、休耕田または耕作放棄地、ここに菜の花プロジェクト、またはヒマワリ、コスモスなどの花いっぱい運動、景観づくりに全市挙げて取り組んでいくことも必要ではないかというふうに思っております。  過日、民生委員会で行政視察、群馬県渋川市にお伺いしました。  委員長報告でもございましたように、菜の花というのは、栽培することによって、雑草を抑制する、そういう効果もございます。遊休農地の雑草対策ということも含めて、かなり有効である。  また、取れた菜種からは油を搾取して、その絞りかすはまた肥料として使うことができる。その廃食油はバイオディーゼルの燃料として、再利用できるという環境に大変いい作物でもあります。  こういったプロジェクト、菜の花プロジェクトも検討していくことも必要かなというふうに思いますが、お考えをお聞かせ願いたいと思います。  それと地球温暖化対策についてでございます。  環境省では一人一日1キログラムのCO2削減を目標とした国民運動の展開ということで、私のチャレンジ宣言カードの活用の取り組みをなされております。  京都議定書で6%のCO2の削減の目標が出ておりまして、この実現をするために、家庭では、CO2の削減目標は年間3,700万トン、オフィス等での削減目標は7,300万トンというふうに言われております。  現在、国民1人が排出するCO2は、1日平均6キロというふうに言われておりまして、この6キロを削減するために、一人一日1キロのCO2削減目標として取り組みましょうという環境省のこの運動であります。  この1キロのCO2というのは、サッカーボールが100個の体積ということでありまして、1日600個のCO2を排出しているわけですけれども、これを一日1キロ削減しようという取り組みであります。  具体的には、どうすればCO2が削減できるかというのも書いてありまして、私のチャンレンジ宣言というところでは、例えば、おふろのお湯を利用して体を洗って、シャワーは使わない。これは371グラムだそうです。  最近、油が高騰しております。車の走らせ方によって、使い方によって、燃費も良くなる。また、CO2を削減できるということで、発進時にふんわりアクセルを踏むということで、これで207グラムですね。  例えば、最近、大分、普及もしておりますが、太陽光を新設する、これは670グラムとかですね。そういうそれぞれが削減目標、チャレンジ宣言ということで、目標を設定して、それに向けて、毎日取り組んでいくと、そういうような取り組みも環境省ではなされております。  こういったツールも使いながら、意識を持って地球温暖化対策を行っていくと、そういった取り組みができないか、お聞かせ願いたいというふうに思います。  以上です。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。 ○市長(竹腰創一) 何点かにわたり、再質問をいただきましたが、総体的には私の方からご答弁申し上げたいと思います。  環境問題、大変重要な課題だというふうに思っておりまして、市といたしましては、環境基本計画を策定し、それにもとづき、現在、総合的な取り組みを進めているところであります。  また、登壇してご質問の中でもございましたように、先般、石見銀山が世界遺産に登録となりましたが、この最大のポイントは産業と自然の共生ということでありまして、非常にこの登録は、今、この環境問題が地球規模の問題になっている中で、メッセージ性の高い登録であるというふうに思っておりまして、そういう意味におきましても、私どもはこの環境に優しい地域づくり、そういうもののモデル地域として、その責任を負ったのではないかなと、むしろ、情報を発信していくというぐらいのつもりで取り組んでいかなければならないのではないかなというふうにも受け止めているところであります。  石見銀山自体に非常に豊かな森林資源もございます。森林保全管理計画にもとづき、今後とも、その森林の保全を続けていきたいと思っておりますし、そのためには非常に膨大な人手とまた、資金も必要なわけでありまして、石見銀山協働会議、あるいは石見銀山協働基金などを活用しながら進めていかなければならないのではないかなというふうに思っているところでございます。  そのほか、いろいろな問題を提案いただいております。農業におきます循環型農業、いわゆる耕畜連携、そうした点におきましても、大田市におきましては、里山放牧、非常に盛んでございまして、現在、多くの地域で取り組みがなされているところでありますが、そうした取り組みをさらに推進していかなければならないと、こういうふうに思っておりますし、そのことが循環型地域の構築ということにもつながっていくのではないかなというふうに思っているところでございます。  ごみゼロ宣言であるとか、菜の花プロジェクトであるとか、非常に先進的な取り組みがありますが、そうしたことも参考にしながら、今後とも、景観あるいは環境に配慮したまちづくりをしっかり進めていきたいと考えているところでございます。  個別、具体につきましては、部課長よりご答弁申し上げます。 ○議長(有光孝次) 富田市民生活部長。 ○市民生活部長(富田正治) そうしますと、4点ばかりいただいておりますので、それぞれお答えをさせていただきたいと思います。  まず、セイタカアワダチソウでございます。  これにつきましては、議員さんご指摘のとおり、日本全国大変な状況になっているというものでございます。  セイタカアワダチソウにつきましては、繁殖力が強くて、他の植物を駆逐していくという形の中で、在来のススキ等もおびやかすという、環境に大変影響があるということでございます。  これにつきましては、平成17年6月に外来生物法というのが、国の方で定められました。外来生物による生態系への影響を危惧して定められた法律でございますけれども、この中で、セイタカアワダチソウにつきましては、直接的には被害を及ぼさないというような中、また、現在、輸入とか、流通販売が行われていないというような中で、また、広範囲にまん延しているというようなことから、防除の緊急性が低いというようなことで、特定外来生物ではなくて、要注意外来生物リストというものに上げられておるようでございます。  それで、セイタカアワダチソウにつきましては、大変困ったという反面と、外国の方でありますと、花がきれいだというような形の中で、オランダでは園芸用の植物扱いとしてされている。  また、繁殖力が強いということから、それらを使ったすだれとか、そういうものに使えるとかですね。また、セイタカアワダチソウがカドミウムを吸収して除去する力も持って、要するに、土壌浄化植物として、大きな注目もなされているというようなこともお聞きをいたしております。  そのような中で、先ほど申し上げましたように、環境省も動向を注意深く監視しているというようなことでございますので、島根県においても、その生態状況等見ながら、防除の必要性について、検討していきたいというような答弁もなされておるようでございますので、当市におきましても、それらを見据える中で、先ほど申し上げております議員さんご指摘の福井県の方で、池田町ですか、も取り組みがなされております。  そのような状況も全国的な先進地の取り組みも調査させていただく中で、具体的、効果的な方法がありますならば、皆さん方に情報を提供してまいりたいというふうに考えているところでございます。  それから、2点目の減量化の取り組みでございます。  先ほど議員ご指摘のように、徳島県の上勝町の方でごみゼロウェストというような形で宣言をなされて、大変な取り組みをなされているようでございます。  また、隣の広島市の方でも、50年代に大変、ごみ等が増えてきたと。それで、焼却処理するのに焼却場で困っておるというような形の中で、いろいろ取り組みがなされてきております。  その中で、広島市におきましても、ごみゼロミッションというような形で、取り組みをしてきておられまして、それぞれその実態でのいろいろな理由からそういうものを設けてきておられるように思っております。  当市といたしましても、一般廃棄物処理基本計画、環境基本計画にも定めておりますように、ごみの減量化を進めていくために、これらのものも参考にさせていただきながら、進めさせていただきたいと思っております。  また、減量化のものを数値化して、市民の協力をいただいたらどうかというご質問でございます。  一般廃棄物処理基本計画の中でも、平成17年度に924グラム、一人当たり排出しておられます。これが、このまま何もしない状態であれば、平成33年度には1,044グラム、一日当たりですね、1人の方が出され、増えてくるという見込みをいたしております。  そういった中で、一日100グラムを減らしていただきまして、平成33年のときに944グラム、一日当たりという形で、現在、17年度とあまり変わらないような形をお願いしていかなければいけないということで、取り組みを今、まさにいたしておるところでございまして、先ほど申し上げました広報等を通じまして、そのあたりをお願いをいたしておるところでございます。  より、これを協力をいただくために、先ほど議員さんご指摘のようなものがあれば、より協力いただけるのかなというふうに思いますので、そのあたりの方法策も含めまして、検討させていただきたいと思います。  それから、3点目の環境保全運動のかかわりでございます。  民生委員会の方で群馬県渋川市の方へご視察をなさりました。その後、松江市さんの方にもご視察をいただいております。当環境衛生課の職員等も随行させていただきまして、視察をさせていただいておるところでございまして、この取り組みにつきましては、環境を破壊しない状態で次世代へつないでいくという形の中で考えられた取り組みでございます。  バイオエネルギーとして、こういった植生物の油ですか。そういうものが、これからの社会の中で必要になろうということでございます。  きょうの新聞にも載っておりましたけれども、灯油高騰の補助の中で、バイオ燃料、検討をいたしておりますので、バイオ燃料を税制面でも優遇する案が出ておりますので、それらに沿って検討させていただきたいと思っておるところでございます。  それから、地球温暖化対策でございます。  これにつきましても、現在、新エネルギービジョンを策定中でございますので、その計画に沿った中で、進めさせていただきたいと思いますが、島根県におきましても、エコチャレンジ島根というようなものを進めております。これらも含めて、CO2の削減対策、これを大田市としても取り組んでまいりたいと考えておりまして、市民の方々のご協力をいただく中で、進めてまいりたいと考えておるところでございます。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 和田産業振興部長。 ○産業振興部長(和田和夫) 石田議員さんの再質問の有機栽培の普及についてでございます。  中でも、特別栽培米の拡大、このブランド化が農業の活性化につながるのではないかということでございまして、今後の取り組みについてというご質問でございます。  エコロジー米でありますとか、特別栽培米につきましては、土づくりとしての堆肥の投入、農薬あるいは化学肥料の使用量を慣行栽培の5割以下の基準ということで、栽培をしておる米でございまして、議員さんのご質問にもありましたように、一般の米との価格にも差がございます。  これらの取り組みにつきましては、今後も県の普及部、あるいはJA等の連携を図りながら、面積の拡大に努めてまいりたいと考えております。  また、現在、市で進めております大田ブランド認証制度、これの取り組みの中で、今、申請の受付けを行っておりますけれども、これらのエコロジー米につきましても、ご応募をいただいておるところでございます。  こうしたことで、今後、大田ブランドの農産物の確立、あるいは販路の拡大ということにも、一層努めてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 3番、石田洋治議員。 ○3番(石田洋治) ありがとうございました。  私の方から最後、提案をさせていただいて、終わりにしたいと思います。  市長の方からも総体的にご答弁いただきました。  先ほど言いましたように、上勝町のゼロウェスト宣言、この中に、未来の子どもたちにきれいな空気やおいしい水、豊かな大地を継承するため、2020年までに上勝町のごみをゼロにすることを決意し、このごみゼロウェスト宣言を宣言しますというふうにありました。
     3項目ありまして、地球を汚さない人づくりに努めます。  2点目がごみの再利用、再資源化を進め、2020年までに焼却、埋め立て処分をなくす最善の努力をします。  3点目が、地球環境をよくするため、世界中に多くの仲間を作りますと、こういう3つの大きな宣言をされています。  先人から受け継いだ、先ほど市長がおっしゃったように、産業遺跡と自然を共生したこの豊かな大田市でございます。環境問題に対して、全国の模範的なそういう都市づくり、環境理想都を目指した官民挙げての取り組みを開始していかなければならないと、私自身も強く感じているところでございますので、さらなる取り組みについて、要望いたしまして、私の質問を終わります。  以上です。 ○議長(有光孝次) 続いて、18番、福田佳代子議員。              [18番 福田佳代子 登壇] ○18番(福田佳代子) 私は通告しております3点について質問をいたします。  執行部の皆様の誠意あるご答弁をよろしくお願いいたします。  1点目は、市立病院の5階病棟の休止についてでございます。  平成18年度の大田市立病院年報を開きますと、病院の基本方針では、大田二次医療圏の中核病院としての役割が担えるよう、医療機能を充実、整備するとしています。  また、竹腰市長はあいさつで、市立病院が地域住民の命と健康を守り、地域に必要な医療を確保し、信頼される病院になるとしています。  この方針に沿って、努力されていると思いますが、5階病棟が12月中旬から休止という事態に多くの住民、患者が驚き、今後に不安を覚えた人は多いはずです。  特に、少子高齢化が進んでいる大田市民にとって、例えば、出雲の病院にかかれば、病院に行く手段をどうするのかとか、病院に行ったら1日がかりになるとか、財政負担がかさむとかということが起きてまいります。  さて、8月に4階西病棟が休止となってから4カ月、この間、どういった対策が取られてきたのでしょうか。  確かに職員に対してのアンケートは実施されましたが、このことを受けての具体的な対策、例えば、院内保育所の問題、募集年齢の引き上げや賃金、諸手当等の改善、離職防止のための施策、潜在看護師就労のための研修事業など実施されたのでしょうか。  日本医労連が2005年に実施しました看護職員の労働実態調査の結果では、「最近、看護業務量が増えた」という回答が62.7%に達し、時間外労働の増大や年次有給休暇の取得日数の減少など、労働条件の悪化が顕著に示されました。  「十分な看護が提供できている」という回答は、わずか8.1%にとどまり、「この3年間にミスやニアミスを起こしたことがある」という回答が86.1%に達するなど、超過密労働のもとで、患者の命と健康が脅かされています。  そして、「仕事を辞めたいと思う」という回答が73.1%にも達しています。その理由は、「仕事は忙し過ぎるから」37%、「仕事の達成感がないから」22%、「本来の看護ができないから」17.4%などとなっています。  仕事に追い回され、疲れ果て、行き届いた看護もできないジレンマの中で、燃え尽きが進行しています。  さて、大田市立病院は、今のままで運営するとしたら、20名不足するわけですが、なぜ、看護師不足が起きているのでしょうか。  皆さんもご存じと思いますが、厚生労働省の医療費抑制策の一環で、2006年4月に診療報酬が改定となり、全体で3.10%削減で、医療機関にとっては、大きな減収となりました。  一方で、増収の可能性として、先進国並みの手厚い看護の新たな基準が設けられました。  患者10人に看護師1人の場合は、保険点数が1,269点、患者7人に1人なら、1,555点となり、7対1の入院基本料にすると、大田市立病院も年間2億円余りの増収となります。この結果、全国で7対1入院基本料にするため、看護師の争奪戦が始まりました。  看護師は、いろんな面で条件のいい大都市に集中し、田舎の病院は看護師が足りなくなっているわけです。  厚労省が発表した第6次看護職員需給の見通しでは、2006年に全国の病院、診療所が必要としている看護職員は131万4,100人で、看護師は4万1,600人不足しています。  患者7人に看護師1人は、患者サイドから見ると、手厚い看護が実施され、良くなるわけですが、厚労省はベッドを減らすことをねらっているということを、私たちは見逃してはなりません。  中規模の病院は看護師不足でやっていけなくなる。まさに、大田市立病院が直面している問題です。  全国の病院が看護師確保に必死に取り組んでいます。大田市立病院はどう取り組むのか。そして、将来にわたって、安心できる病院にするためにどうするのか、お尋ねいたします。  2点目は、学校再編計画についてお尋ねいたします。  大屋小と久利小が平成4年に統合し、久屋小になってから15年で、今また学校再編の話が持ち上がっています。  学校という地域の文化の拠点がなくなって15年、今、大屋町はどうなっているでしょう。大屋町は平成4年10月31日付ですが、人口が560人、192世帯だったのが、今年の11月1日時点では446人、178世帯へと118人も減少し、大変さみしい町となりました。農協の支所もなくなり、保育園も今年3月で廃園となっています。昼間子どもの姿はほとんど見当たりません。道路が幾らよくなっても、人は減少し、限界集落も出てきています。  地域の拠点である学校がなくなれば、その地域は元気を失い、集落の維持も難しくなる。大田市内の山間部を見れば明らかです。こうした事態を防ぐのが行政であると考えます。  しかし、再編計画の中では、学校をなくした後のまちづくりをどうするのか、明確なビジョンは示されていません。  学校再編計画について、保護者、地域説明会などを通して、私が感じたのは、学校再編、学校統合については、住民からの問題提起でなく、教育委員会の考えが先にあってのことだということです。  また、教育委員会は、大田市の財政難のことは口にされませんが、行財政改革集中プランの中に、学校再編基本計画が位置づけられており、財政面から統合しなければならない側面もあると、私はとらえています。  説明会に参加した小規模の住民の方からは、「小規模化、少人数学校、複式学級が悪いように聞こえて仕方がない。小規模校は良い面もたくさん持っている。例えば、先生が生徒一人ひとりをしっかり見ることができる。地域住民とのつながりが極めて強い。ついこの間も、学校でもちつきをし、地域のお年寄りに配ったら、とても喜ばれたとか、田植えの指導や神楽など、伝統芸能の伝承など、数えあげたら切りがない。人数が少ないので、どの子もいつも主役だ」と熱く語ってくれました。  今回の再編計画の説明会は、参加者が子どものこと、そして、教育とは何かなどを話し合い、担当職員の皆さんは大変だったと思いますが、意見交換会ができて良かったと感じました。  私は、出された意見については、真摯に受け止めて、真摯に耳を傾けていただきたいと思います。  そこで、お尋ねいたします。  保護者、地域説明会で出された意見をどう受け止めておられるのでしょうか。  次に、これまでの学校建築を振り返って考えてみたいと思います。  旧大田市の学校改築は石田市政から進められたと聞いております。  平成元年には熊谷市政が誕生し、水上小と祖式小が統合し、高山小が校舎、屋体、プールを事業費8億9,000万円で建設されました。  平成元年から毎年のように学校改築が進められ、平成8年、9年では富山小が16億8,900万円で、大代小が10億2,100万円で建設されました。どちらも校舎と屋体です。  平成元年から平成8、9年の大代小までの11校、これは小中共用校舎も含みますが、合わせた事業費総額は126億6,700万円の建設費となります。学校建設で借金も大きく膨らんだはずですし、今なお償還中です。  わずか10年から20年しか経過していないのに、学校統合で使われない校舎が出るとしたら、住民からしますと、見通しを誤ったことの責任を問われても仕方がないと考えます。  学校改築を進めた当時の教育長は、「大田市のすべての子どもが同じ教育条件の中で、教育を受けることが必要だ。だから、改築を進める」と話されたと、私は記憶しております。  あの当時も決して豊かなでなかった財政の中で建てられた学校は、地域の元気の源として、大田市の財産として、長く学校であり続けることが、先人の願いに応えることであり、その努力に報いるためにも、知恵と力を結集して事に当たるべきと考えます。  三瓶ブロックの統合は、山村留学事業に大きな影響を与えます。山留の保護者は、仮に統合して、バス通学になれば、子どもを山留に送らないという人もありました。  長期の山村留学が始まって4年余りだと思いますが、既に今年度で34名が入学しています。短期留学は平成8年から延べ1,960名が市内の子どもも含めてですが、留学体験をし、成果が出る中で、学校統合とどう整合性を持たせるのか疑問です。  山村留学事業の目的がふいになるのではないでしょうか。  最後に教育委員会は、大田の子どもたちをどういった子どもに育ってほしいと思っているのでしょうか。  3点目は、あすなろ教室についてでございます。  あすなろ教室に通う児童、生徒が14名、相談中の子どもが3名と増えています。これまでの議会で、私は、あすなろ教室は大田小と同じ敷地内にあり、あすなろの生徒が通学するのにとてもつらいことだから、移転すべきだと取り上げてきました。  考えてみますと、17名といえば、小規模校にも匹敵する生徒数です。しかし、今年度の学校再編計画の中では全く触れられていません。  不登校の児童生徒に対する各学校での考え方と取り組み、そして、あすなろ教室での児童生徒が、大田市内すべての子どもと同じ教育条件で学ぶことができるように、対策を立てる必要があります。お考えをお聞かせください。  以上、登壇しての質問を終わります。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。               [市長 竹腰創一 登壇] ○市長(竹腰創一) 福田議員のご質問の1点目、市立病院の5階病棟休止についてお答えいたします。  まず、看護師確保についてであります。  市立病院におきましては、開院以来、延べ150名の看護師を採用し、また、95名の退職がありますが、新陳代謝を含め、補充をしてきたところであります。  しかしながら、18年度の診療報酬改定によりまして、新たに7対1看護が創設され、大きな病院で多数の看護師募集が行われ、市立病院のような地域の中核病院におきましても、看護師の確保が非常に困難となったところであります。  また、市立病院では、若い看護師が多く、産休、育休等の取得者が増加していることもあり、夜間における看護体制の維持が困難となり、今月15日から5階病棟の使用を休止せざるを得なくなったところであります。  これまでにも、看護師募集につきましては、応募の状況により、募集年齢の引き上げや本年度からは、看護師免許所有者は随時募集とし、新規卒業者を対象とした採用試験も受験しやすい日程とするなど、対策を講じております。  また、11年度に採用して以来、募集しておりません准看護師につきましても、正規職員の募集を行うことといたしました。  就労支援のための公開セミナーについては、人員配置の少ない中では対応できかねますが、今後、検討してまいりたいと考えております。  ご質問にありました院内保育園は、市立病院の移譲を受けるに当たり、廃止された経過もあり、また、隣接の保育園は協力の意向はありますが、定員いっぱいの状況もあるようでございます。  設置するには、場所の選定からとなりますが、医師、看護師の確保が一段と厳しくなる中で、勤務環境の整備は大変重要でありますので、検討していきたいと考えております。  5階病棟を再開するためには、全国的な看護師不足の中で、必要な看護師をどのように集めていくかということになりますが、准看護師の募集については、看護師の随時募集と併せ、先月から新聞折り込みや有線放送などで広報しておりますし、夜間看護業務等の手当見直しにつきましても、本議会に提案したいと考えております。  今後とも、看護師の確保対策としてできるものから実施し、早期に病棟が再開できるよう努力をいたします。  次に、安心できる病院づくりについてお答えいたします。  市立病院は大田二次医療圏の中核病院として、救急医療、療養型病床、リハビリテーション医療、透析医療など、この地域に必要とする医療を提供し、地域の皆様の生命と健康を守り、地域の安全、安心確保に極めて重要な役割を果たしています。  しかしながら、市立病院を取り巻く状況は、医療制度の改正や診療報酬のマイナス改定などのほか、特に病院機能を担います人材の確保は非常に厳しくなっております。  16年度に始まりました新臨床研修制度により、地域に必要とする医師の確保が困難となり、特に内科系医師の不足など続いております。  看護師につきましては、ご説明いたしました経過によりまして、市立病院始まって以来の病棟の休止という事態となりました。  このことは、看護師の少ない中で、診療の安全と質の確保、入院患者様の療養環境の保持、また、現在、働いている看護師の労働環境の改善を図るためでございます。  病棟休止後の運営につきましては、円滑な病床管理を行い、患者様やご家族、市民の皆様にご迷惑をおかけしないよう努めてまいる所存であります。  当地域の医療体制の核となります市立病院は、大変厳しい環境にありますが、その機能の維持、充実に向け、市民の皆さんのご理解、ご協力をいただきながら、引き続き、努力してまいる考えであります。 ○議長(有光孝次) 小川教育長。               [教育長 小川和邦 登壇] ○教育長(小川和邦) それでは、18番議員のご質問の学校再編計画につきまして、お答えいたします。  まず、保護者、地域説明会で出された意見はどう受け止めているかとのご質問でございます。  保護者説明会では、安全安心な通学方法、通学路について、また、地域説明会におきましては、定住等の地域振興策、施設の後利用、まちづくりと学校教育のかかわりなど、多くのご意見をいただいたところでございます。  こうしたご意見を通して、幾つかの課題が出されてまいりまして、23番議員のご質問の中でもお答えしておりますが、その内容につきましては、現在、整理しているところでございます。  引き続き、検討や作業を行い、今後、保護者や地域の皆様方に丁寧にご説明してまいりたいと考えております。  次に、前市長や教育長が学校改築をなぜ進めてきたと考えているかとのご質問でございます。  旧大田市と旧温泉津町では、平成元年度より15校の新改築を実施してまいりました。内訳は、旧大田市が平成元年度に高山小8億9,000万円、平成2年度には、五十猛小8億円、鳥井小、これは校舎についてでございますが、5億6,000万円、平成3年度には静間小10億5,000万円、久屋小8億4,000万円、平成5年度には朝波小13億5,000万円、志学小中共用校舎14億1,000万円、平成7年度には北三瓶小中共用校舎16億4,000万円、第三中学校13億9,000万円、平成9年度には、富山小が債務負担による用地取得費を含め、16億9,000万円、大代小10億2,000万円、平成15年度には大田小学校の屋体4億5,000万円となっております。  また、旧温泉津町では、平成8年度、福波小、これは校舎と公民館が共用です。7億7,000万円。平成10年度には井田小、校舎、幼稚園、公民館が共用でございます。11億1,000万円。平成12年度湯里小学校、これは校舎だけのみでございますが、5億9,000万円となっております。  山村留学センターにつきましては、平成15年度に3億8,000万円となっているところでございます。  この学校改築につきましては、それぞれの時代における背景とさまざまなニーズや要請の中で、当時としての行政の1つの判断が下されたものであると理解しております。  山村留学事業が、軌道に乗ってきているのに、学校統合で大きく後退するのではないかとのご質問でございますが、今回の学校再編は、児童生徒数が大きく減少している中で、子どもたちの教育環境を考えるときに、大田市の小中学校をどのように配置すればよいのかということを全市的に検討しているものでございます。  一方、山村留学事業につきましては、北三瓶の地域の中での生活を通して、さまざまな体験活動が市内外の子どもたちを対象に、次代を担う人づくり事業として実施されております。学校の再編によりまして、当市の山村留学が後退するとは考えておりません。  また、山村留学の理念と活動にご賛同いただいて、協力していただいている地域の皆様もいらっしゃいます。  この点につきましては、まず、学校再編は山村留学を後退させるものではないという市の考え方をお伝えし、地域の児童生徒数の見込みを含めて、十分お話しする中で、ご理解の中、進めてまいりたいと考えておるところでございます。  どういった子どもに育ってほしいと思っているかとのご質問でございますが、私どもの願いは、大田市の子どもたちがよく学び、よく遊び、心身ともに健やかに育つことであり、子どもたちの人間としての力を豊かに育てることにあります。  そのため、さまざまな個性と可能性を秘めた子どもたちがどの子もみんな心から安心してのびのびと自己発揮し、それぞれが相互の成長につながっていくような教育環境を整えることが必要であると考えております。  次に、大きな3番目のあすなろ教室についてであります。  教室に通う生徒が増えているが、このことをどのようにとらえているのか。対策はとのご質問にお答えします。
     あすなろ教室は、学校を長期に欠席している子どもたちに対しまして、家庭と十分連携を図りながら、体験学習あるいは仲間づくりによりまして、心の居場所づくりや学習を支援する教室として大田小学校隣接の大田市教育研修センターに設置しております。  今年度の入室状況を申し上げますと、1学期に7名、2学期に7名となっており、現在、14名の入室状況となっております。また、現時点で、入室相談のケースが3名あり、合わせますと、17名となる見込みでございます。  例年2学期に増加傾向となっており、今年度は特に増加傾向にありますが、これまでの傾向を見ますと、学期や学年の変わり目を契機に、学校復帰が実現するケースが多くなっておるところでございます。  あすなろ教室の職員体制は、所長と相談員3名、教科担任の非常勤講師4名の計8名体制となっておりますが、非常勤講師の勤務日数を入室生の状況に応じて増やすなどの対応を図り、一人ひとりの個別指導に取り組んでいる状況でございます。  また、施設の設置場所につきましては、これまでもご指摘いただいておりますが、なかなか適切な場所がなく、引き続き、検討課題といたしまして、施設の充実を含め考えてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 18番、福田佳代子議員。 ○18番(福田佳代子) それでは、最初に、病院の問題から再質問をさせていただきます。  医師確保、看護師確保につきましては、これまでも、私たちはたびたび取り上げてきております。  それで、今回、5階病棟休止という事態に追い込まれました。その都度、こういうふうにしたらどうだろうかという提案をしてきたはずです。でも、それが今なお、具体化されていないというのは、本当に後手後手に回っていると。  休止というような事態というのは、本当に地域住民の皆さん、それから、周辺の方々からすると、大田病院はどうなっているんだろうかという不安を感じられるわけです。  こうした後手後手対策では、病院そのものの存立というのも危うくなるということを、本当に真剣に受け止めていただきたいと、私は思います。  それで、お聞きしたいんですけど、まず1つ、アンケートの中で、職員の皆さんに対するアンケートですけど、子育て支援策というのは、大変強い要望として上がっていたはずです。そうであるならば、院内保育所のことについて、後ろにあるあゆみ保育園さんの方への相談です。それは一体、いつ、どなたがされたのか。そのことについて、ひとつお聞かせをいただきたいと思います。  それから、若い看護師さんで産休、育休が多くなっているということをおっしゃいました。私たちは当初、募集される人数、年齢については30歳だとかというところで切るのではなくて、40歳とかにまで上げるべきであるというふうに主張しておりました。  なぜかと言うと、やはり病院の中でいろんな層の人、若い人から経験豊かな人たちがおられてこそ、本当にお互い助け合いながら、経験豊かな人にいろいろ新人の方は聞きながら、看護に当たるということで、いい看護ができるはずなんです。それが、年齢制限が非常に厳しくて、結局、応募者が切られてしまったということなんです。そこが1つ、今になって、また年齢を上げるということで、後手に回っているということなんです。  それから、准看護師さんの募集についてもそうです。私も知った人がおられまして、「准看護師で勤めませんか」と言ったら、「正職員では雇ってもらえないから、だめですよね」と言われて、「そうだわね」ということになったわけです。  今になって、また准看護師でということなんで、これも後手に回っております。  ぜひとも、今の緊急事態を真摯に受け止めていただいて、できるいろんな手だてというのは取っていただきたいと思います。  しかしながら、その職員の皆さんの要望に対して、皆さん方の回答はどうかと言いますと、実は職員組合の方でちょっと話を聞いて見せていただいたんですけど、11月9日付で、市に対して、市長さんに対しての要求書というのが提出されております。院内保育所の設置、それから、賃金、諸手当の改善、それから、臨時職員の処遇を改善することなど、もろもろありますけど、これへの回答は検討したいと考えておりますということで、すぐ動かれるようなことではないし、むしろ、期末勤勉手当の削減がこの12月、医療職にも0.2カットということになっていますが、一体、どこを考えておられるのでしょうか。  ぜひ、必要な財源はつけるとか、それから、財源の必要のない、人手は要ります。セミナーの開催、それから、地域住民に対する病院内で行う講演会だとか見学会、そういったことは、手間は要りますので、例えば、こちら、市役所の方から応援が入って、そういったことを開催していくという、そういうこともすぐ取り組まなければ、大変な事態になるということを申し上げたいと思います。  お考えをお聞かせください。市長さんにお願いします。  それで、全国の自治体では、看護師確保に向けて、大変な動きが起こっております。近くで言いますと、鳥取赤十字病院ですけれども、今年度35歳までの年齢制限は撤廃し、40歳代を採用する。それで昨年と比べて、32人も採用することができたということなんです。  昨年の末からは10人以上のパート看護師を雇用して、土、日のみの勤務を認めるなど、緩やかな勤務体制も組んだ。それで離職、辞められることを防ぐために、新人看護師さんに向けて、4月から3カ月間、研修制度を導入したということなんです。  鳥取赤十字病院では、今年の1月に7対1を導入して、一月では、3,000万円の収入増になっているということが、病院関係のニュースの中で報じられております。  ぜひ、全国の状況を把握される中で、今、大田病院がこれならできる、すぐできる。本当に検討というようなご回答では、私は困ると思いますので、お考えをお聞かせいただきたいと思います。  保育園の関係は病院の部長さんですか。市民生活部長さんがわかればお聞かせください。  1点目はそういうことです。  2点目の学校再編についてです。  今回、出されました意見がまとめられまして、これ、なかなか大変な作業だったと思います。これを議員にも全員配られていますので、皆さん読まれたと思いますけど、私は本当に保護者の方、地域住民の方が地域にある学校、そして、子どもたちのこと、それから、教育についてと熱く語られているということに、頭が下がる思いがしました。  たくさんいい意見はあるわけですけれども、私もなるほどと感じた中で、例えば、大森小校区では、急に人口が増えるとは思わない。5年、10年したら、また、学校再編の話が持ち上がるのではないかという不安、そして、逆に小規模校を売りにしてはどうかということなんです。集合学習を実施しながら、小規模校を残すことに力を注いでほしいというのに、なるほどと感じております。  それから、小規模校の悪い点についての説明はあったが、それと同じくらい良い点もあるはずだ。私も登壇して言いました。それをぜひ、教育長さん、教育委員会は認識を深めていただきたいと思います。  説明を受けると、大規模校の方が良いように聞こえるんだけれども、三中の文化祭に出向いたら、すばらしい内容だったと。全校挙げて取り組んでいて、なかなかこれはほかの学校ではない内容ではなかっただろうか等々、たくさんあります。  今回の学校再編に当たってお聞きしたいのは、教育委員会が示されているなぜ、小規模校の学校を解消しなければいけないかということについての3つの柱です。小規模化に伴う問題点がまず上げられておりまして、競争心や社会性が育ちにくい。学校行事の運営上に支障が来る、あるということなんですけど、これは一面ですよね。  そうではないと思うんです。登壇しても言いました。決して、この問題点というのは、問題点としてとらえれば問題点だけど、小規模校の本当に良さを生かせば、これを勝るような結果が出るというふうに思います。  2つは、教員配置に伴う問題点ということで、講師の先生が大田市に多いというんですけど、だけど、では、かつて統合しました一中だとか二中で、講師の先生が減っているかというと、決してそうではありません。  これは、県の教員配置のやり方というか、それにも問題があるわけでして、他地域への勤務ということで、今、東部、出雲部の学校の先生というのが大変多くて、大田市出身の教員の人、少ないはずです。  東部の先生は、他地域勤務をするということで、こなすために益田の方により希望されるということなんです。そういった意味もあって、大田市はたまたま不利な条件が重なっているということもありますので、そういういろんなことをご存じない方がこれを読みますと、なるほどそうなのかというふうに思われがちですが、教育委員会が出される問題点としては、非常に不十分ではないかというふうに感じております。  部活動の充実ということです。  部活動については、確かに野球、サッカーだとかというのが、人数が少なくてできないということはあるんですが、では、小規模校でほかに野球だとか、それが人数がきちんとそろってできないけれども、ほかの学校と協力し合ってやるというような、ほかの学校と一緒になってすることはできるし、工夫すればできるということなんです。  そうではなくて、この部活動、ほかの部ですよね。いろんな登壇して言いましたように、神楽を習うとかというような別な部をつくるとしたら、非常に地域の人たちは協力してくださって、いい活動ができるというのがあるわけですので、そういったことに対してのその認識、なかなか説明を、教育委員会、教育長さんの説明を聞かれて、理解できないという方もいらっしゃいますので、もう一度、今言った柱について、私が言いました意見を聞いていただいての見解をもう一度、お聞かせをいただきたいと思います。  それから、山村留学には後退するとは考えていないときっぱりおっしゃいました。本当にそうですか。私は、1年後、2年後、3年後に本当にお聞きしたいと思いますけど、いや、これほどきっぱり言われるというのは、何を根拠にして言われるんだろうかということで、非常に疑問に思います。  山村留学の長期センターが竣工したときの前熊谷市長さんのここにあいさつ文があります。山村留学事業はさまざまな交流活動を通じて、都市と地域住民の交流が進み、地域の振興を図る拠点として整備したのだ。それがそういうことが期待されているのだということなんです。  私もうちの共産党の先輩議員さんに話を聞きました。そうしましたら、富山小と大代小は、山村留学を広げていくという、今後ですね。今後、広げていくということで、あそこの学校を整備したという意味もあるということなんです。そういう側面もあるということなんです。  山村留学事業が北三瓶で軌道に乗り、さらに大代や富山で広げていくということでもって、学校改築も進んだという側面もあるというふうに聞きました。こういったことは、一体、ご存じなんでしょうか。  それと、これは山村留学事業、平成16年度の募集のパンフレットです。これを見ますと、その当時の教育委員会がどう書かれておられるのか。どう認識しておられるか。  学校では、地元の子どもとして、小規模校ならではの落ち着きのある、だれもが主役という環境の中で学習をします。小規模校の特徴を生かしたきめ細やかな学習指導、大自然の中でのびのびと静かな環境での学習、地域住民と一体となって進める学校行事ということで、こんなにすばらしい目標を持っておられるのに、わずか、長期留学が始まって4年から5年で、大きくそれを後退させるようなことが、今回、実施されるかどうかわかりませんよ。起きているわけで、大変心配しているわけです。  それをご答弁では、後退は、後退するとは考えていないというふうに言われましたけど、どうした根拠でもって、そういうふうに言われているのか、理解しかねますので、もう一度、お聞かせをいただきたいと思います。  それから、あすなろ教室についてですが、生徒さんが増えていて、待ってもらっているという、相談中というのは待っていただいているということなんです。  私は、あそこの常勤、非常勤の先生方が本当に自分たちの教員としての経験を生かしながら、熱心に授業、いろんな問題を抱えた子どもがやってきます。その一人ひとりに寄り添って、学校に復帰できるようにということで、頑張っていらっしゃるということをそこに勤めておられる方からお話を伺って、知ることができました。これまでも行って、場所も教室も見ております。  お聞きしたいのは、移転先がなかなか見つからない、検討するということなんで、それはぜひ、早目に検討していただいてということをお願いしておきますが、学校の内容、設備が非常に粗末という言い方はちょっと語弊があるかもしれませんけど、会議に使うような長机だとか、パイプ形式のいすだとかという、子ども、例えば、大田小学校の子どもが使っている、一中の子どもが使っている、それから、改築された学校の子どもたちが使っているような机やいすがきちんと設置されていないわけです。そのほかにもいろいろあります。細かく言えば。  だから、移転ができないなら、そうしたようなことを更新してあげるということも必要なことではないだろうか。それと勤めておられる方たちの努力を考えましたときに、やはり正職員として採用し、いろんな問題解決、学習指導に当たるべきときが来たのではないかということを大変強く感じましたので、もう一度、その点についてお聞かせをいただきたいと思います。  以上、お願いします。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。 ○市長(竹腰創一) 後手後手に回っているのではないかということでございましたが、対策につきましては、先ほど登壇して答弁申し上げたとおりであります。  准看護師も採用することにいたしましたし、また、そのほか、年齢の引き上げであるとか、随時募集であるとか、いろいろな対策を講じております。  また、処遇改善につきましても、先ほど登壇してご答弁申し上げましたように、今議会に提案をさせていただくことにいたしております。  また、院内保育所に関しましても、先ほどいつ、だれがということをおっしゃいましたが、あゆみ保育園にも隣接しておりますので、相談に上がっておりますし、どこに設置するのか。あるいは、どういう形態で運営するのか。そういう検討事項もございますので、そこらあたりを見きわめながら、できるだけ早く実現の方向に向けて検討していきたいというふうに、今、申し上げたところであります。  以上でしたですかね。では、あと、答弁漏れは担当部長の方から。 ○議長(有光孝次) 川上病院事務部長。 ○病院事務部長(川上佳也) それでは、福田議員さんの再質問にお答えをしたいと思います。  まず、子育ての対策ということで、市立病院、ご報告をいたしておりますとおり、産休、育休が多いという状況もございますので、特に今年度に入りまして、市民生活部と連携といいますか、市のそういうふうな子育ての施策が充実をされておりますので、そういうような情報も職員に流しながら、何とか支えていきたいというような取り組みをしております。  院内保育園につきましては、隣接する保育園がございます。その一環として、市民生活部の方で、そちらの保育園の意向と情報を取っていただいておるところでございます。  いずれにいたしましても、今後、具体的に検討いたしますので、病院から出かけまして、そこらあたりの意向なり、場所のできるのかどうなのかも含めて、検討をしたいと思っております。  あと、採用の年齢のことでございます。  市長、登壇して答弁されておりますけれども、市立になりまして、150名の看護職員の採用をいたしておるという状況がございます。  当初、年齢的には30歳ということでの一応の年齢の状況もございました。このときにも、20名を超える採用ができた年もございまして、現在、先ほど言われましたように、需給関係を言いますと、看護師が大変不足しておるということでございまして、今、45歳まで年齢を引き上げておりますが、なかなか確保できないという状況もございます。  これにつきましては、その年、年の状況を見ながら、そういうような募集の年齢につきましては、市の方と設定をしておるところですので、この点はご理解をいただきたいと思います。  准看護師の採用でございます。  これにつきましては、1つには看護の質というもの、病院として求められるわけでございまして、准看護師採用をすれば、当然、それなりの看護師以上の教育というものが必要となってまいりますので、できれば看護師をという気持ちはございますけれども、このような状況を踏まえまして、判断をいただいたところでございます。  あと、支援等のセミナーでございます。  現在、なかなか人員がおりませんので、病院としてそのようなセミナーを開催するということはできかねる状況もございます。1つには、このセミナーと言いますのは、潜在看護師を掘り起こすという意味合いのセミナーだと思います。これにつきましては、現在、どう言いますか、ナースバンク等でいろいろ照会等もございます。これにつきましては、個人的に病院の方へ来ていただければ、本人さんの状況、あるいは病院の現在の状況等お話ができます。  例としては、多分、松江市が行った分の例であろうと思いますけれども、現在のところ、病院では個人としてそういうような形を取っておりますので、そういうことでご理解をいただきたいと思います。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 大國教育部長。 ○教育部長(大國晴雄) 幾つか質問いただきましたので、ご答弁させていただきます。  1つの保護者、地域説明会の小規模校の良さということで、一面ではないかということでございますが、確かに小規模校につきましては、説明会資料でお配りしておりますのは、一面でございます。  先ほど、23番議員のご質問の中でもお答えしましたが、保護者、地域説明会を開催する中で、大体、事務局からは20分程度の説明をいたしまして、そのあと、1時間余りの意見交換をいたしております。意見交換の中では、先ほど議員ご指摘のありました配布した資料につきまして、説明不足の点につきましては、それぞれ事務局の教育長以下の担当のところで、それぞれ現時点でお話できる内容については、それぞれお話をいたしまして、ご理解はいただきつつあると思います。  今後、先ほど議員ご指摘のありました説明を小規模校の良さ、あるいは複式学級の良さ、あるいは足りない点はどこなのかということについては、なお一層ご理解いただくという必要があろうかと思いますので、今後、予定しておりますさまざまな説明会、あるいは講演会等の機会を通じて、市全体として理解を深めてまいりたいと思います。  ご指摘、1つずつ説明をいたしますと、少し長くなりますが、それぞれ小規模校の良さ、あるいは小規模校では例えば、専科の教員の確保ができないとか、人間関係が固定化するとか、さまざまな事柄については、事務局の方からご説明をしております。  ご指摘のように一面であるということは、資料の方が一面的な部分でございますので、全体についてご理解を深めてまいりたいと思います。  それから、もう一点の講師が多いということでございますが、これも議員ご指摘のとおり、1つの事柄としては、教員の配置が出雲に偏っておって、県の人事異動、ルールなどの点も含めて、そういった状況になるということは、これもご説明をしております。  それに併せまして、講師の配置ということでありますと、講師は基本的に1年更新でございますので、単年度で他校に転校される、あるいはご本人の事情、学校の事情によって、1年、1年の雇用になるので、継続的な学校における教育活動が十分に行えないということもご説明を申し上げておりますので、そういった点についても、ご理解をいただいておるというふうに考えております。  それから、部活動につきましては、ご指摘のとおり、小規模校でもさまざまに工夫されて、陸上であるとか、卓球であるとか、小規模校にあっても、部活動が充実できるように、さまざまに市内では努力をいただいておりますが、先ほど教育長がご答弁申し上げましたように、同等のスタートラインで教育活動、あるいは教育環境を整えるためには、やはり部活動がなるべく多くの部活動を選択できるということも一方では必要になってまいりますので、その両方の間で今回の意見交換会の中で、ご意見をいただいておるということでございます。  それから、山村留学でございますが、後退しないというのは、まさに先ほど議員、丁寧にご説明いただきましたけれども、私どもも、大田市の大きな行政課題として山村留学、取り組んでおりますので、この山村留学が後退しないようにという気持ちでご答弁を申し上げております。そのためには、どうすればいいのかということも含めまして、地元での意見、あるいは先ほどございました市全体の中でのさまざまな意見を含めまして、検討委員会の中でも、引き続き、検討してまいりたいと思いますし、山村留学事業につきましては、財団法人「育てる会」の方で指導員も派遣いただいておりますので、育てる会の方とも、現在、意見交換を進めているということでご理解いただきたいと思います。  あすなろ教室につきましては、ご指摘いただいたことにつきまして、それぞれ現状を私どもも承知いたしております。引き続き、施設の改善あるいは職員の待遇等につきましては、課題として検討させていただきたいと思います。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 18番、福田佳代子議員。 ○18番(福田佳代子) お昼になりましたので、あと、簡潔にお聞きしたいと思います。  最初の1点目の病院の問題ですけど、細かいことと思われるかもしれませんが、市民生活部長さんにお聞きしたんですけど、答弁がなかったのでお願いします。  あゆみ保育園さんには、いつ、どういった職員の方が行かれて、どういう返事だったのかということなんです。それを教えていただきたいと思います。  なぜかと言うと、私たちが質問してきたのは、もう大分前なんです。どうなっているんだろうかなというのが疑問としてありますので、お聞かせをいただきたいと思います。  それから、やはり9月の議会でも言いましたけど、大田市立病院は、私たちの病院なんだということを皆さんに思っていただかないといけないと、私は強く感じております。  そうであるならば、やはり病院内で例えば、講演会を持つとか、見学会を持って、理解していただいて、市内の親御さんで自分の子どもが看護師さんというような方だとかも、いらっしゃるはずですので、本当に現場の様子が理解いただけたら、私は少しずつでも広がっていくのではないかな。やっぱりふるさと、地元を大切にというふうに思っていただけるその理解をしていただけるような手だて、それは財源がなくてもできますので、言いましたように、市のこちらの方が応援に入るというようなことなども検討する余地は十分あるのではないかなと考えますので、お聞かせをいただきたいと思います。  それから、市長さんにお尋ねしますけど、この病院を守らなければならないということをおっしゃっているわけです。  それで、病院側の方が財源的に今、必要なのでということでの申し出があったときには、やはり前向きにとらえていただいて、つけるべき財源はつけていただきたいと思います。手当の問題では、今議会に出されるということなので、それはとてもいいと思うんですけど、そのほかの問題でもぜひ、この今の緊急事態に早い対応をしていただきたいと思いますので、お考えをお聞かせください。  あと、学校のことです。  再編のことですけれども、説明会の中で例えば、富山小とか大森小だとか、小規模の学校の親御さんはどう言っておられるか。  自分たちの子どもは小規模校で育ったけど、では、一中だとか二中に行って、それだけいろんな面でコミュニケーション力が不足するとか、それから、いろんな学習面で劣るとかというような、そういうことはない。だけど、話を聞いていると、何か自分たちのところは、非常に小規模で劣るのではないかというふうに聞こえたというふうにおっしゃっていますので、その点については、舌足らずな面もあったというのではないかなと思いますので、ぜひ、そうではないということを教育長さんの方からお聞かせをいただきたいと思います。  今後の方針として、私は、小学校はやはり身近にあるべきであるということで、小学校の学校統合、再編については、極力避けるべきであるというふうに思います。  一中や二中、三中と池田、中学校関係ですけど、私は例えば、今、財政難でお金がないわけですので、だけど、一中、二中の校舎は非常に古くなっていて改築というのが、もう言われております。そうであるならば、逆に一中、二中の生徒を同じスクールバス動かすわけですので、三中とか池田、北三瓶へ送るという逆にそういったことも、1つの選択肢として考えられるのではないかなと思っています。そのことについて、お聞かせをいただきたいと思います。
     以上、お願いします。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。 ○市長(竹腰創一) 先ほど申し上げましたように、大田市立病院は、大田市民の安全安心確保のため、極めて重要な医療機関であります。  しかしながら、ご承知のように、医師、看護師の確保が非常に厳しい状況下にあるわけでありまして、救急医療の体制も安定化させなければなりません。そのためにも、あらゆる努力をし、そして、医師、看護師の確保に、努めていかなければならないというふうに思っておりまして、その点につきましては、先ほども登壇してご答弁申し上げたとおりであります。今後とも、そういう気持ちでしっかり取り組んでいきたいと思っております。 ○議長(有光孝次) 小川教育長。 ○教育長(小川和邦) 保護者の説明会、あるいは地域の説明会等におきまして、小規模校のどういいますか、課題について、少し大げさに言っているのではないかというご指摘でございますけれども、私どもはどの会場におきましても、決して、小規模校が学力とか、そういった意味で劣っているとかいうことを申し上げたことは一度もございません。学力面におきましては、大田市には、大規模校ございませんけれども、中規模校も小規模校も同じように成績を上げていると。  ただ、どうしても、小規模校になりますと、同じ人間が9年間あるいは6年間、子どもが同じ世界で育つわけでございますから、いろんな意味で課題も当然あると。  それは、コミュニケーション能力含め、あるいはどう言いますか、いい意味での競争心とか、あるいは集団活動をどういうふうにしていくかとか、あるいは、子どもの世界には子どもの世界でのいろんなルールづくり、それは大人が教えたルールとしてではなくて、子どもの世界でのルールづくりというのは、これは自発的に行っていかなければいけませんし、そういった活動が人格形成に大いに役立つというふうに思っておるところでございます。  個々の子ども一人ひとりについてのその特質を上げて云々し始めますと、これは際限もない議論になろうかというふうに思っておりますので、そういった意味ではなくて、あくまでも、一般論として申し上げてきておりますし、決して、小規模校が劣っているというふうに申し上げたつもりはございませんし、これからもそういうことは言うつもりもございません。  それから、もう一点、校舎の老朽化に伴います改築を含めて、子どもの学校間の移動のことについてお話されましたけれども、これも個々の保護者の思いとか、意向によって、それは一中の在校生が池田中学校や北三瓶中学校に行くということはあるかとも思いますけれども、学校をどう選択するかというふうなその1つの社会現象ではないですけれども、そういった意味で、全体がその流れを打って、それぞれの市内の中学校の新しい学校に、幾ら校舎が新しいからといって、子どもがそちらに回るというふうには、私は理解しておりません。  幾ら老朽化と言ったら申しわけないですけれども、少々施設が不十分であっても、今の保護者のお気持ち、動向というのは、大規模校の方にできれば行かせてやりたいというのが、保護者の大きな思いではないかというふうに思っております。  ただ、何度も申し上げますが、個々の子どもさんがどう選択するかという話ではございません。あくまでも、社会の流れとして、どういう方向でいくかと言ったら、やはり大規模校の方に子どもは行くんであって、逆に小規模校の方へ校舎が新しいからという理由で行くというふうには、私は思いません。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 富田市民生活部長。 ○市民生活部長(富田正治) お答えをいたします。  あゆみ保育園の方には、私と古川子育て支援課長と2名で行きました。それで、理事長さん以下、3名であちら対応していただきました。  それで、延長保育等で対応できないだろうかという話を申し上げました。そうしますと、今、定員一杯、オーバーしている状況であるということで、病院の職員だけを優遇したような対応はできないと。それと、今、10名ぐらい入っておられますけれども、保護者の方から延長保育7時半までやっておりますけれども、それを延ばしてくれというのは、要望はお聞きしてないというようなこともありました。  ただ、そういたしましても、病院の方の対応ができるためには、院内保育園というような形が好ましいというような中で、業務委託というような中でお願いはできませんかというようなことを申し上げましたら、できる限りの協力はしたいと。ですから、市なり病院の方からその辺の要望を伝えてほしいというような言い方でわかれております。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 川上病院事務部長。 ○病院事務部長(川上佳也) 病院での講演会あるいは現場を見て理解を深めて勤めてもらうようにということでございます。  1つ、病院は患者様の療養環境ということがございます。ということもございますので、ご提案はご提案として、病院の中で検討してみたいと思います。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) ここで、休憩いたします。午後1時、再開いたします。                午後0時11分 休憩                午後1時00分 再開 ○議長(有光孝次) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行いたします。  11番、大西 修議員。               [11番 大西 修 登壇] ○11番(大西 修) 私は通告しています地域経済振興策について、2つ目に住民税の減免制度について、3つ目に学校再編計画についての3点で質問をしますので、執行部においては、誠意あるご答弁をよろしくお願いをいたします。  さて、大企業向けの大型公共事業は、推進する一方、生活密着型を削減するという公共事業版の構造改革が地域の疲弊に拍車をかけております。  また、格差拡大も大きくもたらしました。今年度2007年度の公共事業関係費は20年ぶりに全国で7兆円を下回りました。  国際競争力の強化のため、大都市部と大企業への投資をより重点化しているため、総額削減の影響は地方向き事業や生活密着型公共事業に及んでおります。  2007年度の治山治水対策事業費は、2001年度と比べると32%の減、下水道は同じく40%の減、農業農村整備事業も37%減などと厳しく抑制をされております。  地域の疲弊は進み、集落消滅も問題になっています。  集落の自治機能が低下をし、社会生活の維持が困難になっている限界集落は、全国で7,800を数えています。集落の消滅は、国土保全、環境保全の観点からも深刻な問題であります。地域経済を活性化をし、営業と暮らしを支えるためには、不要不急の大型公共事業を削るとともに、中小企業への生活密着型の公共事業の発注を拡充し、公正な入札ルールづくりを進めることが求められております。  全国の自治体では、公共工事の発注を地元の中小業者中心にするなどの取り組みが進んでおります。長野県では元請けとして、受注の機会が少ない小規模な企業のみが参加できる参加希望型競争入札を実施をしています。  発注総額は導入された2001年度には6,300万円だったものの毎年増加をし、2006年度には17億2,800万円に達して、約27倍になっています。この入札制度ができて本当に良かった、食いつなぐことができたなどと好評であります。  また、自治体が発注する学校修繕などの小規模な工事を入札参加資格のない零細な事業者や個人が受注できるようにする小規模修理、修繕登録制度が全国に広がっています。  全国商工新聞の調べによりますと、実施自治体は355に上っています。全国の自治体の約2割に達しています。住宅リフォームへの助成制度も全国で広がっています。  そこで、当市にも県内産材を使用するとか、石州瓦利用促進事業がありますが、推進状況と今後の拡充予定があるのかを伺います。  続いて、住民税の減免制度についてですが、今年の6月、住民税の納税通知に全国で驚きの声が上がりました。  定率減税廃止と一律10%の税率導入で、住民税が大幅に上がったためであります。特に一昨年の2万円が昨年は7万円に、今年は何と20万円になったと。年金への課税強化などが重なって、高齢者には一段と悲痛な怒りが広がりました。  一方、政府は予算を3億円つぎ込んで、住民税が増えた分、所得税が下がったので、負担は変わらないと大宣伝をいたしました。  しかし、定率減税廃止により、住民税、所得税の合計でも負担が増えたのが真相であります。その上、住民税に連動して、介護保険料が全国一斉に上がっただけでなく、国保料や保育料、こういったものまで、各自治体で住民の公的負担増がはね返ってきております。  業者の方は2006年3月、法人は2005年の5月の確定申告から消費税の免税点の引き下げで、税、社会保険料負担はもう我慢の限界であります。  そこで、全国的には申請した全員に全額免除や7割減額などの住民税減免を実施しています。青森市では、条例により就学援助の決定書があれば、固定資産税の5割減免も実施をしております。  そこで、当市においても、地方税法第323条、大田市条例第51条に減免規定がありますが、実績はどうなっているのかを伺います。  3番目の学校再編計画についてであります。  午前中の23番議員、18番議員の質問にも関連しますが、なるべく重複は避けようと思いますが、再度になるかもしれませんが、よろしくお願いをいたします。  まず、保護者、地域説明会で出された意見を見てみますと、私の率直な意見は、小規模化に伴う問題点での基本計画案は、大方の意見が反対であって、賛成の意見でも条件つきで賛成であると感じております。  教員配置に伴う問題点と部活動の充実の点は、特に中学校の問題であり、小学校の再編計画に限っては学校再編の基本的な考え方、複式学級編制の小学校については、早期に複式解消を図ります。このことが中心の問題になると思います。  そこで、複式学級の良い点、悪くなると思われる点、これを伺います。  また、今後の推進方向について、どうするのか、これも併せて伺います。  以上、登壇しての質問とします。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。               [市長 竹腰創一 登壇] ○市長(竹腰創一) 大西議員ご質問の1点目、地域経済振興策についてお答えいたします。  大田市を取り巻く地域経済の状況は、本年7月の石見銀山遺跡の世界遺産登録という明るい材料があるものの、全般的には非常に厳しい状況が続いているものと受け止めております。  ご質問の建築関連業の仕事不足についてでありますが、建設業全体では、平成12年度の総生産額140億円であったものが、平成16年度には113億円と2割の減少、また、就業者数についても、平成13年度の約2,200人が、平成18年度には1,700人へと23%も減少しております。  このうち、建築業の数値の把握は困難でありますが、おおむね建設業全体の傾向と同様な状況にあると思われます。  こうした中、大田市の地場産業であります石州瓦の利用を促進するとともに、市内各種建築関連産業の活性化に資するため、平成18年度より大田市石州瓦利用促進事業として、補助事業をスタートさせたところであります。  平成19年度には、瓦助成に加え、この上乗せとして、県産材の利用についても、助成対象としたところであります。  実績に関しましては、平成18年度に108件を助成、今年度は10月末現在で76件を助成したところであります。  現在、昨年並みの進捗状況で推移しておりますので、最終的には同程度になろうかと見込んでいるところでございます。  また、県産材に関しましては、瓦の助成対象となる方で、県産材を10立米以上使用し、木材の全体使用量の95%以上が県産材である場合に、1立米当たり2万円として、20万円を助成するものであります。  今年度は既に11件を助成し、今後は二、三件が見込まれるところであります。  事業実施に際しましては、助成を受けられた方にアンケート調査を実施いたしておりまして、18年度実施分の結果においては、この事業をきっかけに工事を行った方が約22%、助成の要件となっている地元業者への変更が14%など、この事業による効果が着実に現れているものと考えております。  なお、こうした石州瓦に関する助成制度に関しましては、江津市、浜田市におきましても、取り組んでおられまして、島根県に対しましても、このような制度を実施していただけないかと要望を続けているところであります。  大田市といたしましては、引き続き、本事業を継続し、地場産業の育成、振興に鋭意取り組む所存であります。 ○議長(有光孝次) 知野見総務部長。              [総務部長 知野見清二 登壇] ○総務部長(知野見清二) 11番議員ご質問の2点目、住民税の減免制度の現況と今後の対応についてお答えを申し上げます。  住民税の減免制度につきましては、議員おっしゃいましたように大田市税条例第51条にもとづいて対応をいたしております。  具体的には、年度の中途におきまして、生活保護法の規定による保護を受けることとなった納税義務者に対する減免、また、災害被害者に対しまして、その損害の程度や前年度の所得額に応じまして、減免等を行うことといたしております。  平成18年度におきましては、減免の実績はございません。平成19年度、今年度におきましては、現在、1件の申請を受理いたしておりまして、審査中でございます。  また、議員おっしゃいました平成18年度税制改正によりまして、3兆円規模の税源移譲が行われたところでございますが、基本的には納税者の所得税と住民税の総額はおっしゃいますように変わらない仕組みではございます。  平成19年度の市民税においては、税源移譲や定率減税の廃止などによりまして、約2億7,000万円の増額となっておるところでございます。 ○議長(有光孝次) 小川教育長。               [教育長 小川和邦 登壇] ○教育長(小川和邦) 11番議員ご質問の複式学級のメリット、デメリットと今後の計画案への対応についてお答えいたします。  まず、複式学級を含めて、小規模教育について考え方を述べさせていただきたいと思います。  学校の小規模化には、児童生徒、教員、保護者を含めて、互いの結びつきが深くなり、児童生徒の個性や能力に応じた指導や家庭的な人間関係を形成しやすいというメリットがある反面、人間関係の固定化や多様なものの見方、考え方を学んだり、新しい人間関係をつくり上げる機会が少なくなります。  また、小中学校の発達段階において行われる教育活動においては、一定の集団規模が不可欠な学習活動等があり、この活動が制約されるデメリットの解決が急務ではないかと考えられます。  大田市の場合、少人数のメリットを超える小規模化がさらに進行する状況にございます。  集団による学習活動を行う過程においては、自由に競い合う心、他者の能力を認め合う心、切磋琢磨する心を養い、発達段階に対応したたくましい心身の発達を促す学習集団の形成が必要であると考えておりまして、このためにどのような教育環境を整えるかは、喫緊の課題ではないかと考えております。  複式学級ではメリットとして児童が低学年に教えることによって、培われる学力も見逃せないものがありますが、1人の教員が同じ時間に2つの学年を教えることとなり、単純に見ましても、1学年が実際に指導を受ける時間は普通学級の半分となります。やはり教員と子どもにとっては、負担は大きいものがあると考えております。  小規模校のメリットを最大限生かした教育を行うとしても、小学校においては最低限複式学級の解消を図るべきではないかと考えているところでございます。  次に、今後の計画案についての対応でございますが、今回、枠組みについての方向性を取りまとめ、実施計画を策定したならば、統合の対象となった学校同士で保護者や地域の皆さんにご参加いただいて、統合推進委員会、これは仮称でございます。を設置し、新しい学校の名称、通学方法、学校行事、PTA等の組織運営、環境整備等の諸問題を検討しながら進めることといたしております。  まずは関係者にお集まりいただいて、教育委員会といたしましても、できるだけの資料を提出し、具体的な諸課題を関係者で協議していく作業が必要となると考えております。  学校再編は現在、学校に通っている児童生徒の親と次に入ってくる児童生徒の親、そして、地域の合意がないとできないものと考えておりまして、そのためには、子どもたちの教育環境を整えるために、何が必要かといった共通の視点が必要ではないかと考えております。  学校再編は決して無理に進めることはいたしません。保護者の間に、私の子どもは統合校に行かせないという気持ちを持たれたままの統合はしない考えでございますが、一方で、再編の急がれる学校もあることをご理解いただきたいと思います。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 11番、大西 修議員。 ○11番(大西 修) それでは、再質問をさせていただきます。  まず、1番目の石州瓦利用促進事業ということで、平成18年度で108件、平成19年度ではまだ7カ月しかありませんが、76件、そういうふうに認識をしております。  この事業を地元の工務店の人に聞けば、「もう瓦のことだったら、すぐこの申請をしますよ。でも、今はこれ以外の瓦以外の工事が多い」ということを話しております。  そこで、今年度は仁摩町で下水道工事が始まっております。この工事になりますと、これからも下水道にかかわる引き込み、そういうふうな感じで、また旧大田市においても、長久町を中心に民間需要が始まると思うわけですね。この下水道は接続するだけで、約100万円ぐらいかかります。ところが今、仁摩町においては、せっかくだからトイレも改修しよう、ふろ場も、そして台所改善もと、合わせて約1,000万円ぐらいが、リフォーム工事が実際に出ているんだそうです。しかし、これには屋根もありませんから、この石州瓦の利用促進事業は利用できないということであります。  しかし、県内の大田市以外の利用状況を見れば、住宅融資制度というのが県内にはあります。松江市でも、この下水道事業の水洗トイレの改造資金融資に当たっては、貸し付け事業というのが100万円、無利子で返済は60カ月、そして、この辺にも、浜田市にも、浜田市の水洗トイレの改造資金、これは利子補給なんですが、最高借り入れ150万円、返済は借り入れてから5年以内。出雲市では、この住宅リフォーム助成制度というのがございますので、最高10万円の補助金が出るようになっております。安来市、雲南市、雲南市も水洗トイレの改造資金に利子補給がございます。
     東出雲町とか雲南市でも、この住宅整備補助金、これは利子補給ですが、利子相当額のうちの50万円、利率には関係なく、それも一括交付、こういうようなのが他の市町村にあるわけです。  それで、やはり住宅融資制度を設けるとか、これの借り入れに対して、利子補給をするとかというようなことは、今現在、進めているこの下水道工事への接続率にもかかわることだと思うわけですね。そこら辺のことを今、どういうふうに検討をしておるのか、これについて伺いたいと思います。  今、原油高、そして、穀物高、資源高によって、生活がますます苦しくなっております。生活物資、例えば、パン、マヨネーズ、ハム、コロッケ、めん類、そしてガソリンと、今年になって生活に密接にかかわる商品が相次いで値上げされようとしております。  業者の皆さんのアンケートでは、原材料が値上がってもすぐに品物に転化できないので、収入減になり、生活も苦しい。業者の方では、資金繰りが大変だ。安定させてください。売り上げが伸びず、経費だけが値上がる。衣食住の負担が増えてやっていけない。その上、健康保険、市民税、事業税の負担も増え、将来に夢も希望も働く意欲もなくなる。こういった声があるわけです。  そこで、2番目の出雲市では、滞納市税について、差し押さえ事前通知書を送っております。そこには、こういうふうに書いてあるわけですね。  「もし、期限までに完納されない場合は、また、期限までに納税の誠意を示さなければ、やむを得ず、滞納処分を行うこととなります。この場合、不動産のほか銀行預金、請負代金、物品、納入代金、給料、敷金、家賃、電話加入権、生命保険等、これはあなたに連絡せずに差し押さえますので、ご承知置きください」こういうような文面が書かれてあるわけです。  また、雲南市の場合は、「なお不在であっても、警察官等の立ち会いのもと、開錠の上、執行します」こうもあるわけですね。  それで、これは島根県内近隣の市町村でそういうふうな滞納差し押さえ通知書というものが、同じように出ているのではないかと思うわけですが、大田市でもこんな差し押さえの通知書を使っておるのかどうなのか。また、今までに何件のこの差し押さえ物件があったのか。また、今後、どういうように、これを考えているのか。このことについて、お聞かせを願います。  次は、3番目の学校再編に移ります。  私も地域のいろんな人から話を聞きました。中には、元教師の人で、複式学級を何十年にわたって教えてきた先生とか、保護者の方にも聞いたわけですが。  私も実際、複式ではなかったんですが、小規模校といわれる学校で育ちました。やはり小学校の段階では、学校の行き帰りに道草をしたり、秋には田んぼのわらが積んであるところで遊んで、おじさんに怒られる。そんな中で、地域の子どもとの交流があり、そういうふうな交流が、やはりこれも学力のうちと思っております。何もプリントテストだけで、学力を測れるものではないと思いますね。  それと保護者は、とてもスクールバスで小学生を送り迎えするというのは、もう耐えられないと。  ある中学生の不登校の保護者の人は、近くまで車では送っていくんだけど、そこからはもう歩いて1キロぐらい歩いて登校させる。そういうふうな話も聞いております。  そこで、私はね、この意見書の中の28ページの地域の人が言っております。「複式を解消したいというが、やはり1対1、1対2でもよいではないか。子どもと教師に負担がかかるというのなら、その負担を軽くするように工夫すべきではないか」、そういう意見がある。私は本当に教育的に均等に図るというのだったら、単独校を望めば、その単独校で残る方法はないのかということを思うわけです。  そこで、平成20年度以降の実施計画にもとづき、合意のできた統合対象校であっても、学校の名称だとか、その通学の方法でこういうことで、もし、合意ができなかった場合、そうした場合は、単独校で残れるのか。そういう判断はいつできるのか。  そして、午前中の質問の中で答弁として、教育長さん、こんなこと言ったんですね。この説明会で新たなその課題が出てきたと。その課題は検討委員会で検討するもの、市の教育委員会で検討するもの、市政全体で検討するもの、その3つに分れるということですが、この単独校として残したい、残りたいというこれはどこで検討をし、どういうことで判断をするのか、そこら辺をわかりやすく説明していただきたいと思います。  以上、再質問といたします。 ○議長(有光孝次) 知野見総務部長。 ○総務部長(知野見清二) 2点目の税の関係、お尋ねでございました。  差し押さえの実績でございます。18年度につきましては5件でございまして、19年度、きのう現在でございますが、20件でございます。  なお、差し押さえ通知のことがございましたけれども、いわゆる納付がない場合には、20日以内に督促状を出すという形になっておりまして、督促をさせていただいて、いろいろ徴収にも出かけたりして、お話をさせていただき、誠意がないという形が見られるものについて、差し押さえの通知をいたしまして、実施をしておるところでございます。 ○議長(有光孝次) 大國教育部長。 ○教育部長(大國晴雄) 何点かご質問いただきましたので、私の方から答弁させていただきます。  まず、再質問の中にございました小学校の行き帰りで道草をして、そこにも地域との交流があると、これも学力のうちではないかということでございますが、そのとおり、それも学力のうちでございます。  改めて、申し上げるまでもなく、学力の要素としては、基礎的、基本的な知識、技能の習得、2つ目、知識、技能を活用して課題を解決するため、必要な思考力、判断力、表現力、3つ目、学習意欲と3つ掲げてございまして、先ほどおっしゃったような登下校での地域との交流ということ、側面はもちろんこの中に含まれようかと思いますが、一方で、ご承知のとおり、登下校したくても1人で学校から帰らなければならないという現実、直視せざるを得ない現実もございますし、1人、2人の子どもが安全安心に登下校するためには、既に大田市の仁摩小学校区で、あるいは、温泉津でも実施しておりますスクールバスによる方法も当然のことながら選択をし、考えていかなければいけないということになろうかと思います。  それから、複式の解消ということでございますが、複式、先ほど個別のご意見を取り上げていただきまして、1対1、1対2でどうなのかということでございますが、これも重複をなるべく避けますけれども、学習の方法につきましては、一斉学習と小集団学習と個別学習と3つの形態があろうかと思います。それぞれ3つの形態が、私どもも各授業の中で、それぞれ組み合わせの中で、現場の教員の皆さんの大変なご努力の中で展開されているということを承知しておりますけれども、先ほど申しました1対1、1対2では、この小集団学習、いわゆるグループ学習と申しておりますが、そういったことが非常に行いにくいということは、現実、実態としてございます。  もちろん、現場におきましては、担任あるいは教科担任の教員によりまして、グループ学習が何とか実現できるように、さまざまな工夫はされておりますけれども、申しましたように、いわゆる子どもが子どもの中で育つという、学習集団といいますか、学級集団というそういった側面から言いますと、やはり1対1、1対2では、おのずから限界があるということ、これは現時点、あるいは今後を見通してということでございまして、先ほど、ご質問の中にもありましたように、これまで確かに非常に最大の努力をされて、教職員、あるいは施設、さまざまな地域の皆さんも含めて、現在まで行われている複式教育、少人数教育は、それはものすごい努力によって、成果を上げているということを承知の上で、これからを見通して、教育委員会の方では、あるいは検討委員会の方で、さまざまに議論をいただく中で、こういった方向性ということで、現在、進みつつあるということでございます。  それから、単独校で残るという枠組みということでございますが、先ほど教育長、答弁申し上げましたように、現在、検討委員会で、いわゆる枠組みにつきまして、実施計画の枠組みにつきまして、検討委員会で引き続き、検討いただいておりますし、先ほど申しましたスクールバスとか、安全安心な通学方法、さまざまな事柄につきましては、行政の方でこれは検討してまいるということになります。  また、まちづくりなどにつきましては、市全体で考える、市行政全体で考えるということでございますが、最終的には、いわゆる枠組み案に伴う学校統合につきましては、当然、施設のことを伴う事柄がございますので、いわゆる市全体とも協議をしながら、教育委員会のいわゆる行政の場で適切に判断をしてまいるということになりますし、その判断の元になります地域のいわゆる合意、コンセンサスをどのように得るかということにつきましては、教育行政の中の担当が汗をかいて努力をし、協議を重ねるということだろうと思います。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 岩谷上下水道部長。 ○上下水道部長(岩谷正行) 先ほど、下水道の引き込みに対して、何かの助成があれば、接続率アップにつながるのではないかというご質問があったかと思いますが、現在、当市では、大田市排水設備改造工事資金融資あっせん及び利子補給という助成制度を設けて実施しております。  実施はしておりますが、実績はただいまございません。  この事業の内容を申し上げますと、公共下水道、農業集落排水設備及び生活排水処理施設の改造工事、これに対する融資制度を設けております。  融資の額でございますが、一人当たり100万円を限度といたしております。償還期限が60月以内でということを定めさせていただいております。  これによる接続率、もちろんアップを期待しての制度創設でございますので、このことが今後、接続率のアップにつなげていくことを期待しておるんですけれども、もう少し、公共下水事業そのものが、整備されていかないと、この事業ももう少し利用率が高まるというようなことはないのかなという気がいたしております。  以上です。 ○議長(有光孝次) 11番、大西 修議員。 ○11番(大西 修) 答弁漏れがありはしないですか。  差し押さえ事前通知書というのは、行っておるのでしょうか、どうなのでしょうか。それでは、一緒に答えてください。  実は、今、当市の主役である中小企業が厳しい経営を迫られている背景には、仕事がないということも1つありますが、1つは、中小企業金融、これの切り捨て政策があるわけです。  今年の10月から信用保証制度が改悪されまして、この信用保証制度は、公的機関である信用保証協会が企業の保証人となって、金融機関からの融資を受ける制度ですが、これまで貸付額の100%を保証協会が保証していたのを80%保証に後退をさせ、残り20%は貸付金融機関に負担をさせる。いわゆる部分保証、こういうことに移ったわけです。  または、責任共有制度とも呼ばれておりますが、これによって、貸し渋りが厳しくなる。審査が厳しくなる。企業にとっては死活問題になる。こういった企業経営がさらに厳しい状況に追い込まれることのこの懸念の声が、寄せられています。  また、いま一つは、自民公明政権が推進してきた国民生活金融公庫など、政府系の金融機関の統合、株式会社化が来年10月に迫っています。  これは貸付残高の縮小を掲げ、中小企業金融公庫の一般貸付ですね。運転資金などの融資が廃止をされるということです。これは、中小企業向けの融資の大幅縮小につながることは明らかであります。全国で40%がこの中小企業の金融公庫の貸し付けを利用しておるわけですから。  当地域でも、信用金庫と信用組合の合併がありましたが、この合併は資金の調達を金融機関から借り入れに依存する企業にとっては、金融のパイプがますます狭まれることを意味しております。これは、地域経済の活性化にも逆行するものではないか。  ですから、何としても、こういう中小企業の2つのダブルパンチを行政としてできるだけの支援は必要と思いますが、その所見を伺いたいと思います。  それでは、2番目のことなんですが、雲南市の捜索執行通知の中には、納付がない場合には、国税徴収法の第142条の規定にもとづき、法律にもとづいて、警察官の立ち会い、強制的に開錠の上、執行します。  ということで、先ほどの総務部長の答弁で、18年度は5件、19年度は20件の差し押さえ物件があると、そういう答弁だったわけですが、なるほど法律にはもとづいて、こういうことは、差し押さえはやれると思うわけですが、同じくこの国税徴収法で、同じ法律の中に納税猶予とか、換価の猶予、滞納処分の停止、こういう条文もあるわけです。  特に、憲法の生存権、財産権の立場から最低生活の保障、生業の維持、精神的生活の安寧の保障、そして、社会保障制度の維持、こういうために、法律で禁止されている差し押さえがあります。  国税徴収法の75条から78条、特に76条には、給与の差し押さえの禁止条項、これもあるわけです。あくまでも、この差し押さえの判断は、納税者の事情をよく勘案し、例えば、預貯金であれば、生活費なのか、余剰金なのか、生命保険であれば、貯蓄性のものなのか、老後保障のものなのか。こういう見きわめが最低限必要だと思うわけです。不動産の差し押さえの場合でも、借入金があるのかどうなのか。  こういうことをね、考慮される必要があると思うわけですが、ご所見を伺います。  最後に、学校再編計画ですが、単独校で残るいろんな意見があるわけですが、それはもう市全体で考えると。そうしますと、私は保護者の方、地域の方で一緒になって、説明会、意見交換会、いうふうなことが必要になってくるのではないか。  あと、1回ぐらいしか説明会というのは、もう計画に入っていないかと思うわけですが、これを数回やる考えはあるのか。  また、教育委員会部局ばかりではなくて、市長部局も一緒になって、例えば、産業振興部とか、総務部とか、そういうふうなところも一緒に地域説明会に参加し、そういうような対策が必要ではないかと思うわけですが、今からの住民説明会のあり方について、ご所見を伺って最終質問といたします。 ○議長(有光孝次) 知野見総務部長。 ○総務部長(知野見清二) 最終質問をいただいたところでございますが、差し押さえの通知、これにつきましては、先ほども申し上げたところですが、督促をして誠意があるかないかの確認なりをして、誠意がないということがわかったときには、それなりの通知という形で申し上げましたが、実際には差し押さえ実施予告という形で、通知を差し上げて実施をいたしております。  給与等のいわゆる納税者の方の権利等について触れておっしゃったところでございますが、これにつきましては、当方の税法にもとづいた措置としてやらせていただいて、その納税者の方が、それに対して異論があるという形での対応をなされることは、法律にもとづいて可能であろうかと思いますけれども、当方の市としての対応として、今、差し押さえした実態では、その後、納税をしていただいておる状況でございます。  雲南市のことについて申されましたけれども、それらについても、それぞれの法律にもとづいて、やっておいでになるというように承知いたしております。 ○議長(有光孝次) 和田産業振興部長。 ○産業振興部長(和田和夫) 大西議員の中小企業が非常に厳しい現状の中で、金融機関の信用保証協会の補助についてのご質問がございました。  ちょっと詳しい資料を持ち合わせておりませんで、概略ではございますけれども、ただいまの小規模企業育成資金等、これらの融資制度というのがございまして、これ、商工会議所が窓口になっておりますが、その責任共有制度が導入になりましてから、これらの融資制度が、例えば、融資ができないであるとか、何らかの問題が生じたということは、現在のところ、ないというふうに認識をしておりますので、そういうご理解をお願いしたいと思います。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 小川教育長。 ○教育長(小川和邦) ご質問は2点あろうかと思いますけれども、単独校で残る道を私どもに尋ねられても、いささか回答いたしかねますが、それは、それぞれ皆さん方が住民の中で話し合われるべきかというふうに思っております。  説明会につきまして、今後、どのような予定かということのお尋ねでございますけれども、私どもは、皆さん方のご要望といいますか、希望があれば、いつでも出かけてまいる所存でございますし、要望あるなしにかかわらず、まだ数回は行かなければいけないのではないかというふうに思っております。  ただ、全市挙げて、例えば、他の部局を含めてというふうなご質問でございますけれども、それぞれその中での課題があろうかというふうに思っております。  私どもは、学校再編についての説明会でございますので、それについては、教育委員会として説明にまいりますけど、それぞれ地域でのその他の課題と同時に話がしたいと言われるんだったら、その時点で個々のケースについて考えて対応していきたいというふうには考えております。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 続いて、19番、福田 実議員。               [19番 福田 実 登壇] ○19番(福田 実) 私は通告をいたしております竹腰市政3年目に当たります来年度予算の編成につきまして、お伺いをいたしますので、お考えをよろしくお願いをいたします。  市長は就任以来、大田市総合計画を始め、各種の諸計画を策定され、改革断行をモットーに取り組んでこられたと理解をいたしております。  本年7月2日には、念願でありました石見銀山遺跡とその文化的景観が世界遺産となり、これからの大田市づくりに大きな宝物をいただいた感がいたします。  今後、保存と活用の取り組みがより一層、求められると痛感をいたしております1人でございます。  一方、大田市を取り巻く状況は、少子高齢化の進行、若者の市外流出などで、過疎化が急速に進行いたしており、特に中山間地域では高齢化率が50%を超えるいわゆる限界集落が市内510集落のうち110集落、実に21.6%であるとお聞きをいたしております。  来年度に向けて、大田市の主要課題であります定住施策の充実、雇用の場の創出、地理的ハンディを乗り越える情報化への対応、交通利便性の強化、行政サービスの充実とコミュニティの推進。中でも、市内7つのコミュニティブロックの単位についての具体的な取り組みが求められると思っております。  そこで、以下、3点についてお伺いをいたします。  1点目は予算編成に当たっての基本方針についてであります。  先ほど申しましたように、本年、石見銀山遺跡の世界遺産登録という大きな財産をいただきました。保存と活用の取り組みも含め、お考えをお聞かせ願います。  2点目は、竹腰市長のマニフェスト、政権公約について、今日までの結果についてお知らせ願います。  市長は、今年度を諸計画実践のスタートの年であると3月定例の市議会での施政方針で述べられました。  実行できたこと、これから実行されること、さらに実行できなかったことがあれば、その理由についてお知らせを願います。  3点目は、本会議開会日の全員協議会において、大田市中期財政見通しが報告されましたが、計画をされている諸施策の実現に向けた財源の見通しについてお聞かせを願います。  以上、登壇しての質問を終わります。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。               [市長 竹腰創一 登壇] ○市長(竹腰創一) 基本方針、聞かれましたですかね、今。  それでは、ご質問の来年度予算編成における基本方針につきまして、お答えいたします。  本市の財政状況は、行財政改革によりまして、平成18年度決算におきましては、経常収支比率が91.6%と前年度に比べ、5.3%改善しましたが、依然として、危険ラインの90%を超えている状況にあります。  また、自主財源であります市税の伸びが期待できない中、一般財源の大半を占める地方交付税は、総額の抑制など今後の安定的確保は厳しい見通しであり、特別交付税につきましても、合併による包括参入がなくなることから、大幅な減額が予想され、財政を取り巻く情勢は、一段と厳しさを増しているのが現状であります。  このような状況の中、平成20年度予算におきましては、多額の収支不足を見込んでおり、基金の取り崩しを余儀なくされているところであり、予算編成につきましては、次のようなことを基本方針といたしております。  まず、1点目は、大田市総合計画及び大田市行財政改革集中改革プランにもとづく事業構築であること。  2つ目は、緊急性、有効性及び優先性などを踏まえ、事務事業の徹底的な見直しを行うとともに、最少の費用で最大の効果が発揮できるよう精査すること。  3つ目は、指定管理者制度、アウトソーシング、PFIなどの民間事業者、NPO法人等のノウハウを活用し、多様化する住民ニーズに効果的、効率的に対応する手法を十分に検討すること。  4つ目は、市単独の補助金については、平成20年度にはすべての補助金を見直すこととし、遅滞なく、関係者との協議を行うこと。  そして、5つ目は、広告収入の確保、使用料、手数料の見直しなど、自主財源の確保に努めること。  以上の5項目を基本方針とし、健全な財政運営に向け、財政構造の抜本的な改革を進めながら、税収の確保、受益者負担の適正化、広告収入、遊休土地の処分等、財源の確保に努める一方、諸施策の優先順位について、厳しい選択を行うことといたしております。  また、数値目標といたしまして、一般財源ベースで物件費、維持補修費につきましては、平成19年度当初予算額の5%減、普通建設事業につきましては、大田市総合計画に掲げた事業費の10%減、単独補助金につきましては、10%減を目標に予算編成を行うことといたしております。  次に、2点目のマニフェストの結果についてであります。
     市長に就任をいたしまして、今、2年余りが経過したところでございます。合併間もない昨年をまちづくり元年と位置づけをいたしまして、向こう10年を見据えた総合計画を策定いたしました。  「自然・歴史・ひとが光り輝く だれもが住みよい 県央の中核都市」この実現を総合計画の中には大きな目標と掲げておりまして、さらにさまざまな分野での個別具体のビジョンを策定をいたしまして、現在、そのビジョン、実現に向けた取り組みを本格化させているところでございます。  この総合計画を始め、一連の計画がいわば、私自身のマニフェストを具現化したものではないかというふうに思っております。  8つの大きなテーマを掲げました。  1つは、内なる改革、そして、産業活力みなぎる大田の実現、また、子育て理想都おおだの実現、あるいは環境問題、さらには基盤整備、教育問題、そうしたことを始め、8つの大きなテーマを掲げまして、そのテーマごとに、さらに個別具体の43のテーマ、課題を掲げたところでございますが、現在、おおむね道筋はつけたのではないかなというふうに思っております。  既に、本格化させているものもございますが、しかしながら、全体としては、まだ、今、緒についたところであると判断をしているところであります。  とりわけ、意識改革、大変重要な課題であるというふうに思っております。  地方行政を取り巻く情勢、大変、厳しいものがあるわけでございまして、一層厳しい、行財政改革を推進していかなければなりません。課題は山積いたしておりまして、そうした中で、さらに効果的に取り組んでいかなければならないわけでございますから、一層の効率化を図っていかなければならないというふうに思っております。  効率化とは、すなわち、価値を生まない事業をいかに削ることであるかということであろうと思っております。  そして、いかに、地域経営という視点、あるいは政策形成能力、あるいは、企画戦略能力、それを高めていくのか。そのことが今、求められているというふうに思います。  そういう意味での意識改革をしていくことが、計画というものを推進し、そして、計画に掲げた目標を実現することにつながっていくというふうに思っております。  やはり言ってくるのを待つという待ちの姿勢ではなくて、問題意識を常に持って、先取りし、自ら出かけていく。現場に出かけ、現状を見て、そして、現実を知る。そうした行動力、一人ひとりが想像力を発揮し、先見性を持って新しいものを生み出していく。そういう進取の精神が今、求められているのではないかというふうに思っております。  私自身、先頭に立って、進めていかなければならないと考えているところであります。  次に、3点目の施策実現に向けた財源の見通しでありますが、中期財政見通しでご説明申し上げましたように、総合計画に掲げる諸事業を実施するに当たりましては、各年度、財源不足が生じ、基金を取り崩すことによって、この収支不足を埋めている状況にあり、その基金につきましても、数年後には枯渇するという状況にあります。  市税、交付税を始めとする一般財源の大幅な増加は期待できないため、多額の収支不足を解消していくためには、その多くを歳出の削減に寄らざるを得ません。  したがいまして、健全な財政運営に向け、財政構造の抜本的な改革を進めながら、滞納額の縮減などによる税収の確保、使用料、手数料などの受益者負担の適正化、遊休財産の処分や広告事業の導入など、歳入の増を図る一方、歳出面におきましては、行財政改革を推進する中で、総人件費の抑制、物件費、維持補修費などの経常的経費の縮減や普通建設事業費につきましても、厳しく精査を行うなど、財源を捻出し、総合計画に掲げました重点プロジェクトであります産業振興や子育て支援などへ優先的に財源を配分してまいりたいと考えているところであります。 ○議長(有光孝次) 19番、福田 実議員。 ○19番(福田 実) ありがとうございました。  来年度の予算ということでございまして、大いに努力をしていただきたいと思いますけど、ひとつ基本方針の1点ほど、お聞きをしてみたいと思います。  今年度、産業振興のまちづくりの基本方針として、産業振興ビジョンというのをつくられまして、鋭意、プロジェクト推進事業ですか、推進されておるというふうに認識をいたしております。来年度につきましても、具体な取り組みがなされようとしておりますけど、その1点をお聞かせを願いたいと思います。  それから、副市長にお伺いをしたいと思いますけど、登壇して申し上げました今、地域説明会等もあります市内7ブロックのコミュニティ単位の取り組みでございます。  具体な取り組みが来年度から始まるのではないかなというふうに思っております。  先ほど登壇して申し上げましたように、限界集落と、これはきちっとした定義はないようでございますけど、高齢化率が50%以上の集落が2割を超える集落があるということで、そういった意味では、このブロック単位の取り組みが非常に重要ではないかなというふうに、私は思っておりますので、お考えをお聞きをいたしたいと思います。  以上です。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。 ○市長(竹腰創一) 産業振興の取り組みについて、再質問をいただきました。  この産業振興ビジョンは、大きくは6つのテーマを柱といたしております。1つは、大田ブランド、そして、いま一つが、新しい産業興し、そして、企業誘致、人づくり、循環型社会の構築、あるいはおもてなしの醸成、この6つを柱にいたしておりまして、それぞれにおきまして、具体的な事業を展開をしてきているところでございます。  先ほどの質問にもございました石州瓦利用促進事業もその1つでございまして、地産地消を推進していくということにおいて、こうした事業をさらに今後とも、充実をしていきたいと考えているところでございます。  また、先ほど大西議員の質問で答弁申し上げましたように、この石州瓦利用促進事業は、ただ、それにとどまることなく、県産材の、地元産材の利用促進であるとか、あるいは、地場の工務店、あるいは大工さんや左官さんなどの技能労務職の仕事の場の確保、さらには設備関係の仕事であるとか、そういったようなことにもつながっていくことになるわけでございまして、一層、このような地産地消に向けた具体的な事業というものを、充実をさせていかなければならないというふうに思っているところでございます。  そして、石見銀山が世界遺産に登録となりまして、大変注目を集めているところでございます。  こうした状況下におきまして、大田ブランド、石見銀山ブランドを確立をいたしまして、地元の地場の商品の商品力を強化し、そして、販路も拡大していきたいと考えているところでございまして、現在、大田ブランドに関しましては、募集を受付けているところでございます。  そして、おおむね約10品目当たりを大田市の大田ブランドとして認定をいたしまして、さらにそうした特産品の販売の拡大を図っていきたいと考えておりますが、そうした取り組みであるとか、あるいはふるさと創業支援事業であるとか、あるいはメイド・イン大田創出支援事業であるとか、そういったような事業を非常に今実績が出てきておりますので、さらに来年度も拡充していきたいと考えているところであります。  また、今後、一層、観光からのまちづくり、いろいろな課題が今、出てきております。そうした課題に向けて、課題解決に向けて取り組んでいきたいと考えているところでございます。  いろいろなことがございますが、当面、その点について、申し上げて答弁とさせていただきたいと思います。 ○議長(有光孝次) 蓮花副市長。 ○副市長(蓮花正晴) ブロック単位でのまちづくり、片一方では限界集落も100を超えて大田市の状況の中で、現出をしておるところでございまして、私どもは、こういう状況にあるからこそ、それぞれの7つのブロック、今、お願いしておるわけでございますが、やっぱりそういう一番身近なところで、自主的なまずまちづくりの活動計画を立てていただきたい。協働でのまちづくりを進めるためにも、地域の実情を知っておられる皆さん方で、地域をどうすれば、今後、コミュニティの振興といいますか、地域の活力の促進といいますか、そういうまちづくりをつくっていただきたいということで、お願いをしているところでございまして、行政の職員も参画する中で、ほぼ7つのブロック単位にまちづくりの計画書をいただいたところでございます。  今後、こういう皆さんのご期待に応えていくためにも、全庁挙げまして、横断的に市がやるもの、あるいは地域の皆さんにお願いするもの、横断的に検討する中で、まちづくり推進基金、抱えておりますので、これの有効活用も含めまして、地域の皆さんに一定のご支援はしてまいりたいというふうに思っているところでございます。  いずれにいたしましても、今議会でもいろいろな角度からご議論賜っておりますように、まちづくりセンターあるいはサポートセンター、公民館、新しい視点でのそういう組織の体制づくりも含めまして、地域の皆さんとともどもにまちづくりを進めてまいりたいというふうに思っておりますので、引き続き、ご意見等につきましては、お聞かせ願いますようにお願いをするところでございます。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 19番、福田 実議員。 ○19番(福田 実) 厳しい財政状況の中ではございますが、それぞれの既存のより良い制度を活用しながら、将来に期待の持てるようなそういった予算組みをお願い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。 ○議長(有光孝次) ここで、10分間休憩いたします。                午後2時11分 休憩                午後2時21分 再開 ○議長(有光孝次) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行いたします。  8番、林 茂樹議員。               [8番 林 茂樹 登壇] ○8番(林 茂樹) 私は、通告をいたしております学校再編につき、4点を中心に質問をさせていただきます。  午前中、いろいろ3名の議員さんからいただきましたので、かなり重複する部分があるかとは思いますけれども、執行部の皆さんの誠意あるご答弁をよろしくお願いいたします。  現在、子どもたち及び先生を取り巻く社会状況は悪化の一途をたどっております。  先日の新聞等でも報道されましたが、教師の精神疾患者が平成3年から平成6年の間、1.4倍ということ、また、相談件数も421件中334件が精神的な相談だと報じられていました。  子どもたちも同様で、知的病気の子どもたちが年々増加して、現在、全児童数の1割を占めているとも言われています。  こういった問題は、中規模以上にその割合が多いのではないかと思われます。1人でも多く不登校、うつ病の子どもたち、学校のために学校づくりをしていただきたい。大田市の宝である子どもたちをいかに守り育てるかが重要な課題と考えております。  大田市は、豊かな教育を育む大田の実現を打ち出され、知、徳、体の調和を目指した教育の推進、学校、家庭、地域による教育ネットワークの形成、研修等の充実による教職員の魅力向上、教育特区の構想、検討会の設置、ふるさと学習の推進等、学校教育の的を射た提案と考えております。  学校再編が今までの学校、保護者、地域が一体となって作り上げた教育環境が崩れるのではないかという不安も広がっております。  以上の観点から、4点をお伺いいたします。  学校再編に対しての学校教育に対してのビジョンがない。地域、PTAに不安と不満を残す再編ではないか。  不登校及び特殊学級等の取り扱いについて。  4点目、長期的に見て、さらなる再編があるのではないか。  以上、申し上げ、登壇しての質問とさせていただきます。 ○議長(有光孝次) 小川教育長。               [教育長 小川和邦 登壇] ○教育長(小川和邦) 8番議員ご質問の学校再編計画についてお答えいたします。  まず、1点目の学校再編に対しての学校教育に対して、ビジョンがないのではないかとのご意見でございますが、18番議員のご質問の中でもお答えしておりますが、私どもの願いは、大田市の子どもたちがよく学び、よく遊び、心身ともに健やかに育つことであり、子どもたちの人間としての力を豊かに育てることにあります。  さまざまな個性と可能性を秘めた子どもたちがどの子もみんな心から安心してのびのびと自己発揮し、それぞれが相互の成長につながっていく教育環境を整えることが必要であると考え、学校再編に取り組んでおるところでございます。  次に、2点目の地域、PTAに不安と不満を残す再編計画ではないかとのご意見でございます。  今回の保護者、地域説明会を通して、不安や期待など、多くのご意見をいただいております。これまでのご質問の中でもお答えしておりますが、その内容につきましては、現在、整理しておりまして、いただきましたご意見に対しまして、今後、一つ一つご説明し、ご理解をいただく努力を積み重ねることがご指摘の不安や不満を残さない取り組みではないかと考えております。  次に、ご質問では不登校特殊学級というふうな表現をされておりますけれども、現在、特殊学級という言葉はございません。特別支援学級というふうに言っておりますので、そのようにお答えさせていただきます。  不登校特別支援学級等の取り扱いについてでございます。  議員ご指摘のように、現在、教室や学校になじめず、保健室登校や不登校となっている児童生徒がおります。  この対応につきましては、学校再編にかかわらず、これまでもあすなろ教室の設置、スクールカウンセラーの派遣、養護教諭等を中心とした学校内での相談体制等の取り組みが行われているところでございます。  今後もこうした不登校対応の取り組みを家庭との十分な連携の中で行うとともに、特に学校統合の前には対象校同士の事前の交流学習を図り、校内指導等を通じて、不登校を未然に防止する体制に努めてまいりたいと考えております。  特別支援学級につきましても、今年度、小学校12校、23学級、中学校3校、5学級の設置がなされており、41名の児童生徒が在籍しておりますが、この特別支援学級につきましては、毎年度の就学指導委員会の判定にもとづきまして、県が設置するものでありまして、該当の児童生徒がおりましたら、県への申請等設置に向けて準備を進めてまいることとなります。  いずれにいたしましても、統合の有無にかかわらず、きめ細かい支援体制を図ってまいりたいと考えているところでございます。  最後に、長期的に見て、さらなる再編はあるかとのご質問でございます。  今回の再編計画は、現状での小規模化した学校の教育環境を整えるため、予測し得る児童生徒の推移の中で、子どもたちの成長を促す最も有益な選択を第一義に検討を進めているものでございます。  学校はこれまで町村合併や人口増減等のそれぞれ時代の環境の変化の中で、幾多の統合を繰り返しながら、現在の校区を形成しております。  将来においても、新たな学校づくりを考える時代が訪れることもあろうかと思いますが、この点は、今後の定住や子育ての状況を見ながら、次の世代の皆さん方に新しい学校づくりを託すことになろうかと考えておるところでございます。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 8番、林 茂樹議員。 ○8番(林 茂樹) それでは、2点ほどちょっと簡単にお伺いをいたしますけれども、地域、PTAに不安を残すのではないかと、再編があったらということなんですけれども、当学校としましては、知らない人には声をかけるなということで、外部に出ますと、あいさつがないというような現状も実質は起きているわけなんですけれども、それが再編によって、他の地域へ行くということになると、地域の人とのコミュニティが非常に取りにくくなるという現実もあろうかと思いますので、そこの辺もこれ、長年にかけて、地域とそして保護者、子どもたち一体となって、あいさつ運動とか、そういうものを一生懸命取り組んだ経過がございます。そこら辺について、今後どういうふうに取り組んでいかれるのか、このところをお尋ねしたいと思います。  また、もう一点、長期的に見て、学校の再編があるのかと、再々編がですね。今の児童数を見ますと、近い将来、再編、三、四年かかりますので、それからまた、10年後にはさらに再編と、再々編ということが現実的に起きてくるのではないかと。そういったときに、また、この問題を改めてやるのかと。  先ほども18番議員さんですか、申し上げられましたけれども、大田市でも十数年前に再編をしたと。また、10年足らずたって、また、再編だと。それでまた、今後、児童数の減少を考えたときに、また、さらに10年後には再編があり得るのではないかと、そういったことを考えたときに、再編というのは、もう少し長期的に立って考えるべきではないかというふうに考えますが、そこら辺、ご答弁がございましたら、よろしくお願いいたします。 ○議長(有光孝次) 大國教育部長。 ○教育部長(大國晴雄) 地域とのかかわりという点でございます。  あいさつにつきましては、などを含めまして、ふるさと教育、ふるさと学習、それぞれの学校において取り組まれているところだろうと思います。  これについては、説明会でも申し上げておりますけれども、そういった地域とのかかわりがいかに薄くならないようにするかという、これ、課題を掲げまして、説明会でもそのように説明をしておりますし、また、各学校でも現状取り組んでいただいておりますし、当然、統合校においても、その辺、取り組んでいただけるというふうに考えております。  特に、あいさつ運動等につきましては、さまざまな学校で取り組まれておりまして、当大田市は非常に良い地域だというふうに、私どもは理解をしておりますし、ふるさと教育、ふるさと学習につきましても、県下で胸を張って、誇れる教育活動が行われているというふうに理解しておりますので、そういったことが途切れないように、それは、また、説明会でも申し上げておりますけれども、行政だけで、あるいは学校だけでかなうことではないので、地域の皆さん、保護者の皆さんと一緒にやりましょうというふうなことでご説明もし、ご理解をいただいているものと考えております。  2つ目のさらに再編があるのか、長期的にということでございますが、ご指摘のとおり、これまでも再編を何度か、再編統合を繰り返しておりまして、この先ないということは、当然、全くないという事柄を、確信を持っておるわけではございませんけれども、先ほど教育長答弁申し上げましたように、現状の急激な児童の少子化につきましては、児童生徒の減少につきましては、この数年で一定の下げ止まりをするのではないかというふうには、予測をいたしておりますが、引き続き、人口の減少傾向にあること、あるいは児童生徒の減少傾向にあることは、一方で、これは現在のいわゆる人口推計を見ていきますと、減るということを想定せざるを得ないところでございますが、一方で、先ほど、教育長申し上げましたように、さまざまな説明会でもご意見いただき、また、議員の皆様からもいろいろとご意見いただいております今後のまちづくり、あるいは定住、子育て支援、まさに市全体の、行政全体の課題として取り組んでおります。  そういった事柄をすべてないという前提でその先の先を読んで、再編計画を立てるというのは、やはり適切でなかろうかというふうに考えておりますので、現状では今、実際に出生している子どもの数を見て、向こう5年、あるいは12年のところで推計をし、再編計画を立てようとしているということで、ご理解いただきたいと思います。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 8番、林 茂樹議員。 ○8番(林 茂樹) 大変ご答弁ありがとうございました。  不登校等について、もう一点ほど、ちょっとお伺いをして質問を終わりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  川崎市におきまして、子どもの権利を守る条例というのができております。  そして、その中に、人として大切な子どもの権利ということで、第10条に掲げられておりますけれども、子どもは安心して生きることができる。そのために、市として子どもらの命が守られ、尊重されることと、いろいろ文面で、子どもの保護を訴えておりますけれども、こういったことで不登校、その他の子どもたちを守るという姿勢が、今後、大田市について、あり得るのかどうなのか。そこら辺について、質問をさせていただきまして、終わります。 ○議長(有光孝次) 小川教育長。 ○教育長(小川和邦) 不登校の児童の、不登校になっていく原因というのは、さまざまな要因があろうかというふうに思っておりますので、対策として決め手になる対策があるというふうには、私ども考えておりません。
     あくまでも、そういった子どもさんが出現した場合には、カウンセラーとか、そのとき、そのときに、あるいはその子どもさんの状況に応じて、相談体制等を確立して対応してまいりたいというふうに思っております。  したがいまして、この不登校とか、あるいはそういった特別支援を要する子どもさん方への対応方につきましては、これは再編のあるなしにかかわらず、きちっとやっていかなければならないというふうに思っておるところでございますので、ご理解いただきますようにお願いいたしまして、終わります。 ○議長(有光孝次) 本日は、小林 太議員の質問終了をもって、打ち切りたいと思います。  これにご異議ありませんか。              [「異議なし」と呼ぶ者あり] ○議長(有光孝次) 異議なしと認めます。  5番、小林 太議員。               [5番 小林 太 登壇] ○5番(小林 太) 先に通告させていただいておりました大田市情報化推進計画につきまして、質問させていただきたいと思います。  市長及び関係部局のご答弁をよろしくお願いいたします。  大田市総合計画の中で、生活の質を高める情報、通信網の整備、活用の方向と目標として、市民サービスの向上を図るため、携帯電話の不感地域解消に取り組むとともに、光ケーブル幹線網を整備し、地域公共ネットワークの再構築を行いますと示されております。  また、民間事業者が主体の第三セクターによるケーブルテレビサービスの導入を促し、地上デジタル放送に係る難視聴問題の解消等、市内の情報通信格差の是正を図ります。そして、電子自治体を推進するとともに、これまで整備してきた情報通信基盤を生かし、産業、福祉、医療、教育、防災など、各分野における活用、連携を図りますとなっております。  大田市といたしましては、現在、光ファイバーの幹線施設を2年計画で進めておられますが、まさにこのスタートライン、この事業のスタートラインについたというところではないかと考えます。  一方、受益者である市民の現状におきましては、近代、高齢化が進展し、独居老人の増加は著しいものがあり、また、中山間地においては、限界集落という言葉に象徴されるように、集落の点在化が進み、緊急時等の対応につきましては、極めて不安を伴うものと考えます。  そういう現状の中で、連絡網といたしましては、合併以前の3市町村では、有線放送、防災無線での対応がされています。  また、その設備の老朽化に合わせ、今後の維持管理という点での課題が発生していることも承知しているところでございます。  さらに、テレビに関しましては、地域によっては共聴アンテナによる視聴がなされ、テレビ協会として維持管理がなされていると聞き及んでおります。  情報入手手段としては、地域での違いのあるものを統一しながら、総合的に市民サービスを推進するという意味での大田市情報化推進計画が進行していると認識しております。  また、周辺市町村を見回しますと、我が市を挟んで、出雲市、江津市では既にこの事業が進んでいるところでございます。  東西に長い島根県の光ファイバーによる情報通信網が寸断されることによる情報過疎というふうな状況も考えられなくはありません。  そして、国におきましても、地方重視、格差解消という観点から、多様な関連施策を打ち出す中で、地方の弱者に対する安全安心の確保にも力を注ぐという方向性も出てきているところと認識しております。  このようなさまざまな状況を踏まえ、大田市総合計画の中での旧3市町の異なる通信網を統一する第三セクターによるケーブルテレビ事業を活用するという構想の中での事業の重要性、真の市民サービスに至ることを目標とする有益性には賛同するものですが、具体的に踏み込んでいきますと、市内周辺地域では特に、現状との違いの中でのメリット、デメリットなど、いささか不安を感じているように思っております。  そこで、接続率に伴う諸問題をお伺いいたしたいと思います。  第1に、第三セクターの収益性という意味では、接続率は大きなウエートを占めると思われますが、個々の接続となる枝線を民間、宅内配線は個人負担となっております。その場合、重要な接続率は確保できるのでしょうか。そして、その率はどれぐらいを市として、お考えでしょうか。  続きまして、接続率が低くなるであろうと予想されます周辺地域の独居老人や低所得者等、いわゆる弱者の方々が各々の責任において、安全安心確保ができない場合、連絡情報手段を行政として、どう確保するおつもりでしょうか。  当然、第三セクターの出資者として、大田市の果たす役割と責任は発生してくると思います。事業の公益性という観点だと考えますが、総合計画の中でも、第三セクターへの事業補助とうたってもあります。  そこで、我が市の抱えているさまざまな現状の中での事業の総合的なバランスを考慮した具体的な補助事業、助成制度など、計画がありましたら、お教えください。  続きまして、仮にそのような制度があったとするならば、どのようなリスクが伴うもので、どのような問題があるのでしょうか。  また、それを補完するために、民間等の活用ができないものでしょうか。  以上、登壇しての質問といたします。  よろしくお願いいたします。 ○議長(有光孝次) 竹腰市長。               [市長 竹腰創一 登壇] ○市長(竹腰創一) 大田市情報化推進計画に関しまして、4点のご質問をいただきましたので、お答えをいたします。  ケーブルテレビ整備事業につきましては、本年度と来年度、市で整備いたします光ファイバー幹線網の予備芯を利用いたしまして、第三セクターの石見銀山テレビ放送株式会社が事業主体となり、地上デジタルテレビ放送への完全移行に伴います難視聴地域対策を始め、自主放送や高速インターネットなどのサービスを平成21年7月から開始される予定であります。  行政といたしましても、この基盤整備によりまして、合併後の大田市内共通の告知手段の構築や地域の身近な情報の提供によるコミュニティの活性化、あるいは産業振興などに活用し、大田市における高度情報化を推進してまいりたいと考えております。  ご質問の第1点目につきましては、議員ご指摘のとおり、光幹線網から各家庭への枝線の整備につきましては、第三セクターが実施する予定としておりまして、加入の際には、加入金と引き込み工事費をご負担いただく計画となっております。  具体的な事業計画につきましては、石見銀山テレビ放送で立案しておられますが、当初の接続率、いわゆる加入率につきましては、65%を見込んでおられると聞いております。  次に、2点目のいわゆる弱者に対する安全安心確保をどうするのかというご質問でありますが、特に大雨等で災害が予想される場合など、緊急な対応が必要な場合の連絡手段に関するご質問であろうかと思います。  大田市といたしましては、高度情報化社会が進展する中、有線放送や防災行政無線の老朽化などもありまして、今後はケーブルテレビ回線などにより、行政情報の提供を行っていきたいと考えております。  しかしながら、他の自治体の状況を見ましても、ケーブルテレビの加入率が100%になることは困難であると認識いたしております。  また、一方で、緊急時の連絡体制について、情報通信基盤が整ってさえいれば、必ず対応できるものでもないと考えております。  従いまして、先ほど申し上げました手段をお持ちでない市民の方への緊急時の対応、特に防災等の面につきましては、情報通信手段をお持ちの市民の方も含め、第一義的には地域のコミュニティを核として、自主防災組織の確立による情報伝達の手法の整備や消防本部による素早い出動などにより、取り組んでまいりたいと考えております。  続きまして、3点目の救済制度や手当等の質問でございます。  行政の制度として、国、県が直接、いわゆる弱者の方に対して救済するといった制度はございませんが、地域の情報化を支援し、ケーブルテレビの整備費の一部を補助する制度が国において設けられております。  また、整備地域の市町村が加入者の負担を軽減するため、独自に助成制度を設ける例はございますので、大田市といたしましても、他の自治体を参考としながら、検討することといたしております。  最後に、リスク及び問題点のご質問でございます。  先ほど申し上げました国の補助事業でございますが、地域の情報化を推進するために、事業主体の整備コストを削減することで、いわゆる弱者の方を含め、ケーブルテレビへの加入者負担を軽減を図るため、地域情報通信基盤整備推進交付金という制度を設けておりまして、総務省が所管いたしております。  事業主体に応じて、補助率が異なりますが、自治体が整備する場合は3分の1、第三セクターの場合4分の1となっておりまして、大田市としましては、市の財政状況を考慮し、官民共同事業として第三セクターで取り組むこととしております。  なお、この場合、採択要件としまして、自治体も国と同額以上の補助金を第三セクターに交付することが求められておりまして、市にとりましても、整備の4分の1の財政支出を伴うこととなりますが、総合計画にも位置づけた事業であり、特にリスクがあるとは考えておりません。  以上であります。 ○議長(有光孝次) 5番、小林 太議員。 ○5番(小林 太) 市長、ご答弁ありがとうございました。  まず、この接続率ということで、ただいま65%というご答弁いただいたところでございます。65%ということでございますと、今、大田市の世帯数がおおよそ1万4,800ぐらいということでございますので、約9,600、1万弱ぐらいの接続率になるのかなというふうに思います。  そういう接続率の状況の中で、仮に1万世帯が接続して、4,000、5,000世帯ぐらいが接続しないというそういう状況というのは、ある意味、非常に偏っているといったら語弊があるかもしれませんが、将来的に仮にケーブルテレビ等の利用が促進をしていく中で、接続できない方と接続できるという、そういうある意味、格差が生じてくるといいますか、差が生じてくるということは、行政としてもいかがなものかなと。  統一して、全市を挙げての情報網だというふうに認識しておりますので、そういう意味でのやはり先ほど市長、申されましたけれども、助成制度等を検討するという中での取り組みというものは、やはりいろいろなバランスを考えた上での検討課題ではないかなというふうに、私も存じます。  その辺のところの、これはケーブルテレビさんの方の石見銀山テレビの方のこのご所見もあると思いますけれども、収益性というものを十分考慮していく中での、やはり大田市行政がどこまでかかわるのかということの課題というのは、当然残ってくるかなというふうに思います。  それと、いわゆる弱者の方の緊急時の対応ということでございましたけれども、その緊急時ということは当然でありますし、地域防災という中での対応という、自主防災という中での対応というふうなお答えでございましたけれども、やはりこのケーブルテレビの本来の役割というのは、日常の中でのやはり豊かな生活も含めて、いろいろなメリットがあるということも大きなものではないかなと。  例えば、福祉、医療の分野でも十分活用がしていけるものでもありますし、それから、先ほど防災ということもありましたが、防犯ですね。独居老人の方々の防犯という意味でも、仮に宅内に簡単なテレビでも設置できるようなものが将来的に可能であるならば、そういう意味でも、非常に大きな役割を担ってくるかなというふうに思いますし、また、教育分野、これでも、生涯教育等、そういう分野におきましても、いろんな選択肢ができてきはしないかなという、そういう意味で、総合的なメリットというものをやはりもう少しPRしていくということが大事ではないかなというふうに思っております。  それと、2番目の弱者という点では、そういうふうに広い意味での多くの方にこの接続をしてもらうという形を取る中での真のサービスがしていけるのではないかなというふうに思っております。  そういう意味で、接続率のある程度、向上というのは、この行政としても、ひとつ真剣に考えていかなくてはいけないことではないかなというふうに考えるところでございます。  国、それから、いろんな民間活用ということなんですけれども、やはり今日の経済状況の中で、やはり民需拡大、そして、また、いろいろなある意味、リスク回避という意味では、民間の活用をしていくということが1つの大きなポイントではないかなというふうに思っておりますので、その点も併せまして、ちょっとご所見ございましたら、お考えをお聞かせいただければと思います。 ○議長(有光孝次) 蓮花副市長。 ○副市長(蓮花正晴) 先ほど、総括的に市長、登壇されてご答弁いただいたところでございます。  まず、加入率でございます。  市長答弁されておりますように、当面は65%を目標にということでございまして、私ども、銀山テレビさんからいただいておる資料によりますと、8割程度は目標にしたいと。ただ、当面、65%ぐらいで持っていきたいということでございます。  と言いますのは、13億7,000万円、消費税抜きで一応、第1期工事費は聞いておりますけれども、これで全部、大田市全般の家庭までの積算ではございませんで、1期工事、2期工事あるというふうに聞いておりまして、その辺での接続率につきましては、最終目標は、8割程度におかれておるということでございます。  なお、これも市長、ご答弁いただいたところでございますけれども、加入率を高める、そのことが行政の告示媒体として、どうしても必要でございますので、他市の例も参考にしながら、市として、助成といいますか、独居老人、あるいは低所得者の方への加入率を高めるための措置につきましては、引き続き、検討をしながら、他市の例も参考にして、議会にご相談をしてまいりたいということでございます。  それから、まさにケーブルテレビ、議員ご指摘いただきましたように、産業振興、健康福祉、防災、活用方途、いろいろあるというふうに聞いておりますけれども、これにつきましては、引き続き、第三セクターに参画いたしておりますので、協議を重ねながら、市民の皆さんへの情報提供に努めてまいりたいというふうに思っているところでございます。  それから、民間の皆さんの活力、行政のリスク回避のためということでございまして、まさにこういうことのために率先して、民間の皆さん方が何とか情報過疎にならんように、会社をつくられまして、行政の方に働きかけがあったところでございます。  このことを通じまして、市といたしましても、予算措置をいただきまして、第三セクターとして参画したところでございまして、引き続き、市民の皆さんの方に行政としても、積極的に情報提供できるような仕組みづくりといいますか、システムといいますか、そういうものを一緒に考えてまいりたいというふうに思っているところでございますので、ご理解を賜りたいと思います。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 5番、小林 太議員。 ○5番(小林 太) ありがとうございました。  そういたしますと、もう一つ、ネットビジネスといいますか、という観点からひとつお聞かせをいただきたいなと思っております。  大田市におきましては、高速インターネットの接続環境としましては、民間の事業者に委ねている現状の中で、ISDN、それから、ADSL等、地域によっても条件が違い、そういう意味での格差が発生している状況でございます。  ネットビジネスを展開していこうという方々、特に若い世代にとりましては、非常に歯がゆい環境であるといわざるを得ません。  今後、その解消策としての光ファイバー網は、大きな役割を果たすのではと考えております。  そこで、この幹線から支線、枝線へと進む進捗状況は、どのようにお考えでございましょうか。来年、再来年7月には、石見銀山が開局するということでございます。そういう中での進捗状況をお聞かせをいただきたいというふうに思います、予定ですね。  また、広く早く広報、先ほど副市長からもお答えがございましたけれども、広報活動ということ、これをいろいろな機会を通じて行う。さらに、テレビ、共聴、テレビ業界等への説明会はされたようでございますが、やはり各自治会といいますか、本当は市民の方々への説明会も開催していく中でのネットビジネスへの意欲、意欲醸成機関といいますか、そして、また、事業準備期間というふうな意味合いでも養われていくのではないかなと、できるだけ早い広報、説明会をですね、と考えます。  その点につきまして、まだ、十分ではないと思いますので、お考えを聞かせていただきたいということと、それと、そうすることによりまして、事業全般の三セクとしての営業効果等にも寄与する部分が出てくるのではないかなというふうに考えております。  いずれにしましても、この情報化推進計画は、我が市におきまして、必要不可欠な事業であることは言うまでもございません。  当市の現状をかんがみながら、第三セクターによる事業状況を考慮しながら、この事業を進めていく一方で、すべての市民に対する情報手段を確保しなくてはならない使命を併せ持つ行政といたしまして、いかに事業バランスを維持するかという大きな課題を提起させていただきまして、先ほどのお答えをお聞きする上で、私の質問を終わりたいと思います。  よろしくお願いします。 ○議長(有光孝次) 蓮花副市長。 ○副市長(蓮花正晴) 私もわからん分野でございましてね。ネットビジネス、こういうことを言うんでしょうかね。ネットビジネスのこと、それから、広報のこと、ご質問いただいたと思います。  それで、冒頭、市長登壇して答弁されておりますように、幹線網の整備、これにつきましては、市が事業主体となりまして、今年度と来年度、債務負担行為で整備しておるところでございます。  この幹線から支線及び枝線、この整備につきましては、今の予定では来年度、平成20年度から第三セクターで取り組んでいくという予定にしているところでございまして、一応、今、聞いておりますところでは、21年7月には開局したいということでございます。  この予定で行きますと、インターネットに関しましては、最大で30メガ、これのサービス提供が予定をされているところでございまして、市内における接続速度の格差は是正されるものというふうに考えているところでございます。  なお、周知活動、早急にすることが必要であるという、もちろんそうでございます。これを徹底することによりまして、加入の促進も当然のことながら、可能となるところでございます。  これまで、第三セクターの方では中長期的な収支計画、あるいはサービス提供の内容、加入者にお願いする加入金等々、さまざまな角度から議論がされているところでございまして、なかなかストンと落ちるような周知活動といいますか、地域の皆さんへの広報、宣伝が十分でなかったということも、私、聞いております。  ただ、そうは言いましても、今、おっしゃいますように、このことが大事なことでございます。私どもも、第三セクターの一員といたしまして、行政も積極的に参加をする中で、早急に地域の皆さん方にお答えできるような広報、周知活動を一体となって取り組んでまいりたいというふうに思っているところでございます。  以上でございます。 ○議長(有光孝次) 以上で、本日の一般質問を打ち切ります。  明日は、定刻に会議を開きます。  本日は、これにて散会いたします。                午後3時02分 散会...